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栄養学の基本

栄養学の基本

1.押さえておきたい5大栄養トピックス

  • 認知症の予防と栄養
  • 糖尿病の予防と血糖値
  • GI値を利用した肥満予防
  • 知っておきたい食品表示

 

2.栄養学の為の基礎データ

 

3.栄養学の基本とライフステージ別栄養学

ライフステージ別の食事と栄養

栄養データと活用法

 

4.栄養素の働き

ビタミン

ミネラル

フットケミカル

 

食材図鑑

穀類

いも類

豆類

種実類

緑黄色野菜

淡色野菜

香味野菜

新顔野菜

きのこ類

果実

肉類

魚介類

海藻類

乳類・卵

調味料

嗜好飲料

 

病気と栄養

 

  • kcal(キロカロリー):エネルギー(熱量)の単位
  • mg(ミリグラム):1000mg=1g
  • μg(マイクログラム):1000μg=1mg
  • μgRAE(レチノール活性当量):食品中のビタミンAの含有量をレチノールの働きとして測定した単位
  • NE(ナイアシン当量):ナイアシンの働きを測定した単位
  • %エネルギー:1日エネルギー量のうち、各栄養素が占める割合をエネルギーで示したもの

 

症状別にわかるトクホの表示・成分ガイド

気になる症状を改善するために、トクホを利用するのもよいでしょう。

トクホとは何か、どのトクホがどのような症状に効くのかを紹介していきます。

基準を満たすことで表示が可能、トクホは消費者庁の許可が必要。

保健機能食品とは、医薬品と一般食品の中間に位置するもので、一定の基準を満たすことで、食品の栄養成分の機能性表示が許可されている食品のことです。

保健機能食品が、厚生労働省により2001年に制度化され、2009年からは消費者庁に制度が制度が移管されています。

保健機能食品には、特定保健用食品(トクホ)、特別用途食品、栄養機能食品、機能性表示食品があります。

このうち、主に健康な人や、健康が気になる人に向けて、栄養に関する表示をしているものは、トクホ、栄養機能食品、機能性表示食品です。

特別用途食品は、少し用途が異なるもので、乳幼児や妊産婦、病者の健康の維持や回復の為の食品のことです。

トクホと、特別用途食品については、その安全性・有効性を消費者庁が認めたというマークが付けられています。

これに対し、栄養機能食品や機能性表示食品は、消費者庁の許可が必要ありません。

症状別にトクホの表示と成分と商品名を紹介します。

期ににある症状があるときなどには、表示を確認し、改善が期待される商品を選びましょう。

症状別・これまでに認められているトクホ表示と関与成分と商品例
症状表示内容関与成分と商品名
便秘・下痢おなかの調子を整える食品イソマルトオリゴ糖・・・オリゴタイム(昭和産業)
乳酸菌・・・ヤクルト400LT(ヤクルト)
植物繊維・・・大麦若葉(ヤクルト)
脂質異常(高LDL)コレステロールが高めの方に適する食品キトサン・・・コレスケアキトサン青汁(大正製薬)
植物スてロール・・・ヘルシーコレステ(日清オイリオ)
脂質異常(中性脂肪)食後の血中の中性脂肪を抑える食品ウーロン茶重合ポリフェノール・・・黒烏龍茶(サントリー)
難消化性デキストリン・・・賢者の食卓(大塚製薬)
貧血ミネラルの吸収を助ける食品ヘム鉄・・・プルーンゼリー(アサヒフードアンドヘルスケア)、
ヘム鉄飲料ルーナ(JT)、フェミニーナ(ファンケル)
骨粗鬆症  
肥満  
高血圧  
血糖値が高い  
虫歯  

 

肥満度判定表

肥満が問題となるのは、生活習慣病を代表するさまざまな病気の引き金になるからです。

判定方法を覚えて肥満を予防・改善しましょう。

肥満の主な原因は過食と運動不足、正常範囲を維持し生活習慣病予防

脂肪組織が体内に過剰に増加した状態を肥満と言い、高血圧や糖尿病、脂質異常症、痛風、脳卒中および心臓病など、生活習慣病を引き起こす大きな原因の1つになります。

病気が原因で肥満を来す場合もありますが、大部分は過食や運動不足などからくる肥満です。

肥満度は、日本肥満学会が示す基準や身体と体重から計算するBMIという体格指数を用いた肥満度判定表(日本肥満学会)により、

4つの段階に分けられます。

BMIはエネルギー過不足を判断するという意味でも重要な指標です。

正常範囲を維持して、生活習慣病を予防します。

肥満度判定表
BMI判定
18.5未満低体重
18.5~25未満普通体重
25~30未満肥満(1度)
30~35未満肥満(2度)
35~40未満肥満(3度)
40以上肥満(4度)
BMI=体重(kg)÷((身長(m)×身長(m))

 

栄養学って何?

食事から取り入れた栄養素は、

私たちの体内でどのように働き、

私たちの健康を守っているのかを考える。

食生活や医療に役立て、健康の維持・倍増に寄与する

栄養学は、食事や食品の中の成分である栄養素が、整体似合いでどのように利用され、影響しているのかを研究する学問です。

その目的は、食事と健康、あるいは病気との関係を研究することで、食生活や医療分野に役立て、健康の維持・増進や回復に寄与することになります。

栄養学には、生理学や生化学、生物、病理学、臨床栄養学などの医学・科学分野をはじめ、公衆衛生など栄養と社会との関連を調べる社会環境分野、調理・加工や食品の流通を考える食品加工分野など、さまざまな領域の学問が関係しています。

我が国の栄養学は、1941(大正3)年に、佐伯矩によって開設された栄養研究所において栄養に関する講義が行われ、「何を、いつ、どれくらい」食べたらよいのかを研究することから始まりました。

その後、食事と生活習慣病との関わりが明らかになり、食事と病気との関係を研究する疫学研究が盛んに行われてきました。

近年は、食品成分の健康に対する作用が次々と解明され、健康食品としての食品の機能が認識されるようになりました。

健康とは体力、活力があり、病気に負けない状態にあること

健康について、WHO(世界保健機関)の憲章では、次のように定義しています。

「肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に病気ではないとか、虚弱ではないということではない」

つまり、体力や回復力があり、やる気と活力にあふれ、ストレスや病気に負けない状態にあることが健康だというのです。

私たちの体は、、約60兆個の細胞の集合体で、そのうちの約1兆個は日々生まれ変わっているといわれています。

例えば、消化管上皮細胞は約24時間、皮膚の細胞は約28日で新しく入れ替わっています。

生まれ変わる細胞の材料となるのが、私たちが食事から摂取した食物に含まれる栄養素です。

体に入った栄養素がどのような過程をたどり、私たちの身体を作るのか。

これを理解することが健康維持への第一歩です。

健康を保つための体のしくみ

私たちの体には、外部の環境変化に対して体の内部状態を一定に保っていこうとする調節のしくみがあります。

これを恒常性の維持(ホメオスタシス)といいます。

ホメオスタシスは栄養素や酸素を吸収し、不要な物質を体外に排出することで成り立っています。

  • 厚いときは汗をかいて体温を下げようとする。
  • 寒い時は身震いして体温を上げようとする。
ホメオスタシス

体温、血圧、血糖、体液の浸透圧、サン・アルカリのバランス、傷の修復、微生物やウィルスなどの排除、など

細胞の寿命
細胞の種類寿命
脳神経死ぬまで
心臓死ぬまで
消化管上皮細胞24時間
皮膚28時間
筋肉細胞60日
骨細胞数年~数十年
赤血球120日
肝臓200日
膵臓1年

 

栄養と栄養素

体内に入った食物は、栄養素として、

消化、吸収され、代謝を通して

私たちの体を支え、調子を整える。

栄養とは、食物の栄養素を生命維持に役立てる営み

私たちは声明を維持すっるために、外界から必要な物質を取り入れ、その物質をエネルギーや体の組織作りなどに利用し、不要な物質を排出するという一連の活動をしています。

この生命の営みを「栄養」と言います。

そして、栄養の為に外界から取り入れる物質を「栄養素」と言います。

食べ物に含まれる栄養素は、胃や腸などの消化管で消化・吸収され、分解や合成など複雑な化学反応(代謝)を経て、エネルギー源や体の維持、成長などに役立てられます。

生きていくためには、常に食事から栄養素を取り込まなければなりません。

栄養という営みが生命を支えているのです。

五大栄養素の体内での主な働きは3つ

栄養学では、栄養とは区別して使います。

たとえば、食べ物に関して「栄養がある」というのは誤りで、この場合は「栄養素が豊富に(あるいは十分に)含まれている」と言います。

栄養素の体内での働きには、①エネルギーになる、②身体を作る、③体の調子を整える、の3つがあります。

人に必要とさ45~50種類の栄養素のうち、一般的にエネルギーになるのは、糖質、脂質、たんぱく質で、この3つを『三大栄養素」と言います。

さらに、第2のエネルギー源として、体脂肪を分解してできるケトン体があります。

山で遭難したり、絶食したりしても生きていられるのは、このケトン体を利用するからです。

脂質とたんぱく質には、体をつくる働きもあります。

この三大栄養素にビタミンとミネラルを加えたものが「吾大栄養素」です。

ビタミンとミネラルには体の調子を整える働きがあり、カルシウムのように骨や歯を作るもとになるものもあります。

このほか、栄養素には含まれませんが、抗酸化作用や免疫力向上作用などの機能で注目される。

食物繊維やポリフェノールなどのフィトケミカル、さらに水も重要な成分です。

栄養素の代謝

生きていくための生命現象と、

身体活動に必要なエネルギーを

三大栄養Sから生み出す。

基礎代謝と身体活動でエネルギーは使われる

私たちが生命活動を維持するためにはエネルギーが必要です。

何もせずにじっとしているだけでも、心拍や呼吸、体温の維持の為にエネルギーが使われています。

この生きていくために消費される必要最小限のエネルギーを基礎代謝と言います。

平均的な基礎代謝量は、成人男性がおよそ1500kcal程度、成人女性がおよそ1200kcalとされています。

このエネルギーは、安静状態で使われるものだけなので、家事や仕事、運動など日常生活の活動によって消費量は増えます。

私たちは、これらの身体活動に必要なエネルギーを食物中の栄養素から得ることになります。

この栄養素から体に必要な様々なエネルギーを生み出すさまざまな反応のプロセスを代謝と言います。

三大栄養素からエネルギー1分子ATPが生み出される

栄養素のうち、エネルギー源となるのは糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素です。

それぞれの栄養素は、体内に吸収されたあと、分解、酸化されて化学エネルギーを発生します。

このエネルギーは、アデノシン三リン酸(ATP)という分枝に蓄えられます。

ATPは、核酸の構成分子アデノシンにリン酸基が3個結合したリン酸化合物で、その結合部分にエネルギーが保存されます。

ATPからリン酸基が1個外れてアデノシン二リン酸になるとき、約7.3kcal/molのエネルギーが放出されます。

糖質、脂質、たんぱく質が分解、酸化される過程で、エネルギー分子ATPが産生されるのは、解糖系とTCA回路(クエン酸回路)においてです。

エネルギー源が糖質の場合はグルコース(ぶどう糖)、脂質の場合は脂肪酸、たんぱく質の場合はアミノ酸がそれぞれ原料となります。

これらのエネルギーが変換され、体温維持や運動などのエネルギーとして使われます。

 

栄養素の欠乏と過剰

栄養素は互いに協力し合って働く。

1つでも過不足があれば健康障害に。

バランスよく適量摂取で健康を維持。

たんぱく質不足が招く栄養失調症

栄養素やエネルギーが不足すると欠乏症が、とり過ぎれば過剰症が起こります。

たとえば、たんぱく質が不足すると、貧血や痩せを招いたり、免疫力の低下からびゅきにかかりやすくなったりします。

たんぱく質とエネルギーが著しく不足した栄養失調状態をPEMといい、マラスムスが知られています。

PEMはわが国でも、病気や施設に入院・入所している高齢者や、極端なダイエットをしている若年女性にみられることがあります。

一方、エネルギーは足りているものの、たんぱく質が不足して起こる栄養失調はクワシオルコルです。

必要量は微妙でも、ビタミンやミネラルも、不足するとさまざまな病気に繋がり、体の正常な機能が損なわれます。

摂り過ぎたエネルギーは脂肪として体に蓄えられる

代表的な栄養素の過剰症は肥満です。

エネルギーや脂質を摂り過ぎると、消費されなかったエネルギーが中性脂肪となって蓄積され、肥満になります。

とくに肝臓など内臓の周りに脂肪がつく内蔵脂肪型肥満は、メタボリックシンドロームのリスクを上げることから問題となっています。

体をつくる重要な働きをするたんぱく質が過剰となるのは、肝臓や腎臓の機能障害があるときです。

また、サプリメントの不適切な使用により、ビタミンやミネラルが過剰になると、健康障害を起こすことがあります。

クワシオルコルとマラスムスの違い

マラスムスでは、エネルギー、たんぱく質ともに不足しているのでやせ形になりますが、クワシオルコルはエネルギーは足りているが、たんぱく質が欠乏した状態であるため、大きく膨れたお腹が特徴となります。

 

主な栄養素の欠乏症と過剰症

欠乏症
エネルギー・たんぱく質マラスムス(体重:体脂肪、骨格筋減少、発育遅延)
たんぱく質クワシオルコル(浮腫、腹水、免疫力低下、低アルブミン結晶)
ビタミンA視覚障害、とり目、免疫力低下
ビタミンDくる病(子供)、骨軟化症(成人)、(日光の商社が少ないと欠乏することもある)
ビタミンB1脚気、ウェルニッケ脳症、(糖質の多い食事、アルコールの過剰摂取で不足)
ナイアシンペラグラ(皮膚炎、下痢、精神神経障害)
ビタミンB12悪性貧血、神経障害、うつ病、慢性疲労、(菜食主義者で不足がち)
葉酸胎児の神経管閉鎖障害(妊娠)、巨赤芽球性貧血
ビタミンC壊血病、皮下出血
カルシウム骨軟化症、骨粗鬆症、発育不全、テタニー(筋肉の硬直やけいれん)
鉄欠乏性貧血(ヘモグロビンの減少)、発育不全
亜鉛成長障害、味覚障害、皮膚炎、生殖異常

 

過剰症
ビタミンA頭痛、吐き気、めまい、脳脊髄液篤上昇、胎児の奇形。慢性化すると骨、皮膚の変化、肝臓の異常
ビタミンD高カルシウム血症(食欲不振)、腎障害、軟組織の石灰化
カルシウム軟組織のカルシウム沈着による石灰化、腎臓結石、ミネラルの吸収阻害
マグネシウム高マグネシウム血症(腎臓機能低下時)、下痢
リン高リン血症(腎臓機能低下時)、カルシウムの吸収阻害
鉄沈着症(大量輸血時、遺伝)、胃腸障害
ヨウ素甲状腺腫
ナトリウム口渇、浮腫、高血圧、腎障害

 

乳幼児期と栄養

体と食習慣の基礎ができる時期。

成長に必要なエネルギーと栄養素を

過不足なく摂取することが大切。

体と栄養/成長に伴い、乳汁栄養から幼児食へ移行

乳幼児期は、人生の中で最も成長が著しい時期です。

身長は1歳で出生時の約1.5倍、4歳で約2倍、体重は1歳で出生時の約3倍、4歳で約5倍にもなります。

この時期の栄養状態は、その後の発育に大きく影響するので、発達に応じたエネルギーと栄養素の摂取が必要です。

生後5~6か月までは乳汁が100%栄養源だった乳児も、成長と共に乳汁だけではたんぱく質やミネラルなどの栄養度が不足してきます。

このころには消化機能も発達し、乳汁以外の食べ物からも栄養素を摂取できるようになるため、離乳を開始します。

離乳により、味覚が発達し、噛む力が育ってあごの筋肉も発達します。

形のある食べ物をかみつぶすことができ、エネルギーや栄養素の大部分を食べ物から取れるようになった時が、離乳の完了です。

食生活/1~2回の間食で、不測の栄養素を補う

1日の活動量の多い幼児は、成人に比べて体が小さい割に多くの栄養素を必要とします。

筋肉や臓器をつくるたんぱく質をはじめ、血液の成分となる鉄、骨や歯の発育に欠かせないカルシウムやビタミン類は不足しないように摂取させます。

一方で、消化機能が未熟なため、1日3度の食事で必要量を満たそうとすると、胃腸に負担がかかります。

そこで、活動量や食欲に応じて数回の感触を加え、不足する栄養素を補うようにします。

この時期の問題

偏食、ムラ食べ

2歳ごろになると、自我が芽生え、好き嫌いや偏食、ムラ食べなどの行動がみられるようになります。

無理に食べさせるのではなく、子供が食べやすいように調理をしたり、楽しい雰囲気で食事ができるようにするなど工夫をします。

また、間食の摂り過ぎや活動量が少ないために空腹になっていない場合もあるので、間食の量を調節したり、運動させたりしたりして空腹感を得させ、食べる意欲につなげることも大切です。

 

食生活のアドバイス

間食で栄養素を摂りましょう

乳幼児肺の容量が小さいため、3食の食事のほかに間食で補うことが必要です。

1日の必要エネルギー量の10~20%を目安にし、菓子や清涼飲料水ではなく、穀類、いも類、果物などを摂るようにします。

離乳食の進め方はガイドを参照しましょう

離乳食の進め方については、厚生労働省から出されている「授乳・離乳の支援ガイド」を参照しましょう。

ガイドによると、離乳は生後5~6か月ごろ、1日1回1さじから始めます。

薄味を心がけましょう

乳幼児期は味覚を形成する大切な時期です。

離乳の開始頃は、調味料は必要ありません。

進行に応じて食塩、砂糖などを少しずつ使い、素材の味を生かしながら、薄味で調理しましょう。

食事から生活リズムを身につけさせましょう

生涯の食習慣を身につける時期なので、主食、主菜、副菜を揃え、食事時間を一定にして規則正しい生活リズムを作ることが重要です。

カウプ指数でニュウユジの発育判定

カウプ指数=体重(g)÷身長(cm)2×10

カウプ指数判定
13未満やせすぎ
13以上~15未満やせぎみ
15以上~19未満ふつう
19以上~22未満太りぎみ
22以上太りすぎ
推定エネルギー必要量(kcal/日)
 
0~5か月550500
6~8か月650600
9~11か月700650
1~2歳950900
3~5歳1,3001,250

 

妊娠・授乳期と栄養

母指の健康を維持・増進する為に、

必要な栄養素をバランスよく摂取。

体重管理をしっかり行うことが重要。

体が栄養/葉酸や鉄、カルシウムをたっぷり摂ろう

妊娠中は、母体の健康を維持し、正常な分娩をするために、普段以上にエネルギーを摂取する必要があります。

胎児の成長とともにエネルギーの必要量も変化するので、「食事摂取基準」では、妊娠期別に付加量が設定されています。

また、たんぱく質をはじめ、ビタミン、ミネラルなどいろいろな栄養素の必要量も増します。

「食事摂取基準」では、妊婦・授乳婦について、三大栄養素、ビタミン、ミネラルのなかで付加量を設定しているものもあります。

出産後の授乳期にも、エネルギーや必要な栄養素をふかします。

母体の栄養状態が母乳の質にも影響するので、栄養素をバランスよく含んだ食事をとる油に心がけましょう。

食生活/適切な体重管理が大切、つわりのときは水分補給

妊娠中、吐き気や嘔吐、食欲不振を起こす場合があります。

これがつわりです。

つわりのときは、塩分や脂肪分に注意して、食べられるときに好きなものを少しずつ食べましょう。

十分に食事がとれず、体重が減ると、尿酸値が上がり、痛風発作がでることがあるので、水分補給も大切です。

また、母親が摂取したものが子供に悪影響を与えることもあります。

とくに喫煙やアルコール、カフェインは、子供の発育や母乳の分泌に影響します。

これらは母乳にも移行するので注意が必要です。

この時期の問題

妊娠高血圧症候群

妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧がみられるか、または高血圧にたんぱく尿を伴う場合で、妊娠によって引き起こされた合併症ではないものをいいます。

予防、治療には、体重増加を適正範囲に抑え、塩分(7~8g程度)、糖質、動物性脂肪などを制限します。

妊娠糖尿病

妊娠中に初めて発見又は発症した、糖尿病に至っていない糖代謝異常を言います。

将来の2型糖尿病発症のリスクが高く、食事療法やインスリンなどによる血糖値のコントロールが必要です。

 

食生活のアドバイス

エネルギーは主食からとりましょう

エネルギーは、「主食」の供給源である炭水化物から摂取しましょう。

非妊娠時の体格がやせの人は、3食以外にこまめに食べて体重を増やし、肥満の人は、穀類や脂質を減らし、体重が増えないようにします。

葉酸をしっかりとりましょう

葉酸は、不足すると胎児が神経管閉鎖障害の結果、無脳症になるリスクが高まるので、妊娠を計画している人は、緑黄色野菜やのりをしっかり食べて、葉酸を摂取しましょう。

貧血を防ぐために鉄をとりましょう

鉄は母子の貧血を防ぐために不可欠なので、適切に摂取することが大切です。

「食事摂取基準」でも鉄の付加量が設定され江います。

赤身の肉や青魚、貝類、豆類をしっかり摂りましょう。

カルシウムを十分にとりましょう

カルシウムは、胎児の骨の形成や母体の血圧安定のために必要です。

牛乳やチーズ、小魚、ひじき、モロヘイヤ等でしっかり摂りましょう

妊娠・授乳期のエネルギー付加量(kcal/日)
 付加量
妊娠初期+50
妊娠中期+250
妊娠後期+450
授乳期+350

*出生時の体重が2,500g未満の低体重児は将来、生活習慣病にかかりやすいことがわかっているので、体重の増加は7kg異常を目安にする。

 

妊娠・授乳期の推定エネルギー必要量(kcal/日)
 身体活動レベル
 
18~29(歳)1,6501,9502,200
30~49(歳)1,7502,0002,300
体格区分別妊娠期の推奨体重増加量
 BMI推奨体重増加量
低体重(やせ)18.5未満9~12kg
ふつう18.5以上25.0未満7~12kg
肥満25.0以上個別対応

 

成長期と栄養

エネルギーや栄養素の必要量が増大。

障害につながる正しい生活のリズムと、

食習慣を身につける大切な時期。

体と栄養/骨格が著しく成長、カルシウムを十分に

学童期(6~11歳)後半から思春期(12~17歳ごろ)にかけては、小児から成人へと成長する基礎作りの大切な時期です。

身体の発育も急加速し、第二次性徴により、男女の性差が大きくなります。

一般に、成長期の発育状態を知る目安としては、ローレル指数が用いられます。

基礎代謝量は一生を通じて最大となりエネルギーをはじめ、各栄養素の必要量が増加します。

とくに骨格が著しく成長し、骨量が最も増加する時期なので、カルシウムを十分に摂るとともに、骨の形成に欠かせないたんぱく質やリン、マグネシウム、ビタミンD、銅やマンガンなどが不足しないように注意します。

体の成長と共に筋肉や血液量も増え、鉄の需要が高まるため、鉄の吸収を促すビタミンCの摂取も必要です。

近年、女子の初潮年齢が早まっており、学童期の終わりごろに月経が始まる人もいます。

このため、男子より多くの鉄をとる必要があります。

また、糖質や脂質、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB群の補給も重要です。

 

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