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野菜生活

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野菜の上手な活用法

「野菜」を始めよう

まずは1日350gの野菜を摂ってみよう野菜をどのくらい摂っているか
   日本人はどのくらいの野菜を摂っているか
   1日350gの野菜の種類
   1週間、毎日350gの野菜を摂ってみよう
  なぜ野菜・果物がいいのか?野菜や果物からどんな栄養素が摂取できるか
   食品のもつ3つの機能
 野菜をおいしく食べる調理の基本調理を始める前に切る用具の扱い
   軽量の基本
  野菜の下ごしらえ野菜を洗う目的と方法
   野菜を洗う際の注意点
   下処理のポイント
   よりおいしく食べる下処理のポイント
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  野菜の切り方野菜を切る際のポイント
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   野菜をおいしく食べる調理法
  味付けの基本と調味料の種類と特徴野菜料理の3つのポイント
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   カット野菜の活用
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   干し野菜の作り方
   野菜ジュースの活用
 

目的別、野菜・果物の活用法

野菜の食べ方の工夫350gの野菜の組み合わせと栄養素
   野菜の栄養をむだにしない調理法
   健康寿命を延ばす献立の考え方
   野菜の機能を発揮できる食習慣
  ライフステージ別、野菜・果物との付き合い方ライフステージとは
   妊娠・授乳期(胎児期)の野菜・果物とのかかわり
   乳幼児期(0~5歳)の野菜・果物とのかかわり
   学童期(6~11歳)の野菜・果物とのかかわり
   思春期(12~18歳)の野菜・果物とのかかわり
   成人期(19~64歳)の野菜・果物とのかかわり
   高齢者(65歳以上)の野菜・果物とのかかわり
  体調不良時の野菜。果物の活用①かぜの症状と野菜・果物の活用
   頭痛の症状と野菜・果物の活用
   肩こりの症状と野菜・果物の活用
   便秘の症状と野菜・果物の活用
  体調不良時の野菜・果物の活用法②夏バテ・疲労の症状と野菜・果物の活用
   ストレスによる症状と野菜・果物の活用
   冷え性と野菜・果物の活用
   貧血の症状と野菜・果物の活用
   疲れ目の症状と野菜・果物の活用
  病気予防と野菜・果物の活用①肥満と野菜・果物の活用
   糖尿病と野菜・果物の活用
  病気予防と野菜・果物の活用②高血圧と野菜・果物の活用
   脂質異常症(高脂血症)と野菜・果物の活用
   がんの予防と野菜・果物の活用
  美容・肌トラブルと野菜・果物のの活用しみ・しわと野菜・果物の活用
   肌荒れと野菜・果物の活用
   日焼けと野菜・果物の活用
  アンチエイジングと野菜・果物の活用更年期障害と野菜・果物の活用
   ロコモティブシンドロームと野菜・果物の活用
食生活と野菜の栄養学理想的な野菜生活  
 野菜の栄養学  
野菜と果物の基礎知識野菜とは野菜や果物の定義と分類 
  野菜や果物の選びカット上手な保存の仕方 
 主な野菜・果物の基礎知識葉茎菜類と花菜類 

まずは1日350gの野菜を摂ってみよう

野菜をどのくらいとっているか?

1.野菜1日当たりの摂取量の目標値『350g』とは。

厚生労働省が推進する21世紀における国民健康づくり運動『健康日本21(第2次)』では、健康推進という観点から、成人1日当たり350g以上の野菜摂取を目標にしています。

2.まずは今の摂取状況を記録してみよう。

『野菜生活ダイアリー』などに記録してみましょう。

休日を含めた1週間を選んで、それぞれ何g摂っているかを記録してみると、あなたが野菜の摂取量がおおよそ把握できます。

 

日本人はどのくらい野菜を摂っているのか?

生野菜などは見た目にボリュームがあるので、たっぷり食べたように感じますが、意外に重量は少なく、例えばとんかつなどに添えてある千切りキャベツは、30~40g程度です。

1日350gの野菜の種類

1日350g以上の野菜の摂取で、その内訳は緑黄色野菜が120g以上、淡色野菜は230gです。

緑黄色野菜とは。

栄養価としては、原則として、『カロチン(β―カロチン当量)を可食部100g中に600μg以上含んでいる野菜』になります。

例えば、ほうれん草などの青菜や、ニンジン、かぼちゃや、ブロッコリーなどです。

トマトやピーマンなどのように栄養価が高く、普段から良く使われる野菜は、カロチン(βーカロチン当量)が600μg未満でも例外として緑黄色野菜に分類されます。

淡色野菜とは。

大根(根)やキャベツ、玉ねぎ、レタス、きゅうりなど、日ごろから色々な料理に使われる、とても身近な野菜の多くが淡色野菜です。

外側の色が濃くても、切って中が白いものは淡色野菜です。

大根やかぶは、白い根の部分は淡色野菜、葉は緑黄色野菜になります。

グリーンアスパラガスは緑黄色野菜ですが、ホワイトアスパラガスは淡色野菜に分類されます。

 

緑黄色野菜 淡色野菜
 βーカロチン当量600μg以上βーカロチン当量600μg以下  
 赤ピーマン アスパラガスうど 
 オクラトマト かぶ(根) 
かいわれ大根 青ピーマン カリフラワー 
かぼちゃ(西洋、日本) さやいんげん 黄にら 
小松菜 ししとうがらし 黄ピーマン 
サニーレタス  キャベツ 
しそ  ゴーヤ 
春菊  ごぼう 
大根(葉) セロリ
ちんげんんさい 大根(根)
にら たけのこ
にんじん 玉ねぎ
パセリ とうがん
葉ねぎ 長ねぎ
ブロッコリー なす
ほうれん草 白菜
水菜 もやし(緑豆)
三つ葉 レタス(土耕栽培)
芽キャベツ レンコン

 

1皿70~80g×5皿で350gの野菜が摂れる

お浸しやサラダなどは1皿70~80gがひとつの目安となります。

野菜炒めや煮物など野菜をメインにしたメニューであれば、2皿分の野菜がなす1度に摂れると考えます。

1日350gの野菜を摂るには、5皿分の野菜料理が目安となります。

 アスパラガス

20cm、約3本

小松菜

大、約1株

ちんげんさい

約1/2株

ブロッコリー

約1/4株

ほうれん草

約2株

かぼちゃ

中、約1/16個

トマト

中、約1/2個

ピーマン

小さめ、約2個

にんじん

約1/3本

キャベツ

中ほどの葉、約1と1/2枚

玉ねぎ

中、約1/3個

ねぎ

中、約1/2本

白菜

中ほどの葉、約1枚

もやし

1掴み分くらい、(1/3袋)

レタス

中ほどの葉、約2枚

きゅうり

約2/3本分

なす

12cm、約1本

かぶ

中、約2/3個

ごぼう

中、約1/3本

大根

厚さ約2cm、(直径約6cm)

 

1週間、毎日350gの野菜を摂ってみよう

実際に毎日350gの野菜を摂ろうとするならば、1日単位だけでなく、1週間単位で考えるのも効果的です。

1週間分の野菜を準備する。

緑黄色野菜は1日120gですから、7日分で840g。きりの良い850gとし、残りを淡色野菜と考えると、1日350g×7日分-850g(緑黄色野菜)=1600gです。

1日単位で考えると『大変!』と思える重量でも、1週間単位で考えてみると『これだけ?』という感じになります。

緑黄色野菜

850gの例

ブロッコリー 1株(250g)

トマト 2個(300g)

ほうれん草 小1束(200g)

ニンジン 小(100g)

淡色野菜

1600gの例

キャベツ 小1/4個(200g)

もやし 1袋(200g)

ねぎ 小1本(100g)

レタス 1個(300g)

きゅうり 3本(300g)

大根 小1/2本(500g)

(緑黄色野菜)

入れ替え野菜の例

かぼちゃ 小1/4個(200g)

ピーマン 2と1/2個(100g)

小松菜 3株(200g)

かぶの葉 大1株分(100g)

(淡色野菜)

入れ替え野菜の例

セロリ 1本(150g)

玉ねぎ 1個(200g)

白菜 1/8株(350g)

なす 中1と1/2個(100g)

かぶ 中1個(100g)

 

野菜をたっぷり食べる工夫
  • きっただけ、ゆでただけでもOK。ドレッシングやタレなどを工夫して味にバリエーションをつける
  • キャベツは食べやすく切ってから熱湯を回しかけてかさを減らす。しんなりするので食べやすく、また味も絡みやすい。(電子レンジで加熱してもよい。)
  • 大根などは皮をむいてからピーラーで薄くそぐ。加熱した時にしんなりとして食べやすくなる。
  • かぼちゃやイモ類は、電子レンジで柔らかくしてから、つぶしたものを保存しておけば、サラダや付け合せ、スープなどにアレンジできる。
  • 鍋物で旬の野菜をたっぷり摂る。

1日350gの野菜習慣で体も心もリフレッシュ!

1日350gの野菜を摂れるようになると、腸が快調になり、食事の量(かさ)が増えるので、間食も自然に減って体重のコントロールがしやすくなります。

食事の準備はいつもより少し大変かもしれませんが、想像していたよりも簡単に350gの野菜が摂れたのではないでしょうか?

体調の改善だけでなく、きっとイライラやモヤモヤが軽減し、心もリフレッシュされている事でしょう。

なぜ野菜・果物が良いのか?

野菜や果物からどんな栄養素が摂取できるのか

野菜や果物の摂取が健康管理に欠かせないことは頭では理解できていても、洗う・切るなど手間がかかる調理方法がwからない、価格が高いなどの理由から、なかなか摂取量が増えません。

野菜摂れる栄養素

(1)毎日の食生活と栄養素の関係

30~49歳女性(身体活動レベル1=低い)の食事摂取基準(1日当たり)

エネルギー蛋白質カリウムカルシウムビタミンAビタミンC食物繊維
1750kcal50g2000mg650mg10.5mg700μgRAE100mg18g以上

μgRAE=レチノール活性当量

 

1日の食品摂取量の例

 食品グループ摂取量
緑黄色野菜にんじん、ほうれん草、トマトなど120
淡色野菜大根、キャベツ、玉ねぎなど230
イモ類じゃがいも、さつまいも100
果物柑橘類、りんご、バナナなど200
その他乳・乳製品(250)、卵(50)、肉(50)、魚介(50)、豆・豆製品(80)、穀類(220)、油脂(15)、砂糖(10)725
合計1375

 

(2)野菜・果物はビタミン・ミネラルの供給源

野菜・果物・いも類はエネルギーの供給源としてはあまり貢献していませんが、ビタミンやミネラル(カリウム、カルシウム、鉄など)の供給源として欠かせない。

ビタミンA(βカロチン)は、緑黄色野菜から摂取が多いことがわかります。

βカロチンには体内にできてしまった活性酸素の掃除薬役として働く昨日(抗酸化作用)があります。

ビタミンAは、牛乳・乳製品、卵、肉、魚の内臓からも摂れますが、動物性食品に含まれるビタミンAには抗酸化作用はありません。

ビタミンCは、熱や光、水などに弱く、調理や保存の段階で損失されやすいビタミンです。

その点、果物は生で食べられるので損失はありません。

野菜・果物・イモ類から摂れる各栄養素の食事摂取基準に対する割合
栄養素緑黄色野菜野菜イモ類果物
エネルギー2.23.94.75.1
たんぱく質4.48.43.03.0
カリウム24.250.322.816.6
カルシウム10.220.61.44.0
11.412.43.82.8
ビタミンA11.410.106.9
ビタミンC48.035.030.064.0
食物繊維17.844.48.99.4

 

果物の摂取量の目安と実態

(1)果物摂取量の目安

『食事バランスガイド』(平成17年、厚生労働省、農林水産省)によると、果物は、毎日食生活の中で欠かせない食品として位置づけられ、1日に2つ、おおよそ200gを食べる事が目安になっています。200gとは、、みかんなら2個程度が目安です。

果物200g(可食部)を摂取するための目安数量
果物名目安数量果物名目安数量
うんしゅうみかん2個デコポン1個
りんご1個グレープフルーツ1個
日本なし1個バレンシアオレンジ2個
かき2個くり12個
ぶどう1房さくらんぼ40粒
もも2個すもも3個
キウイフルーツ2個西洋なし1個
なつみかん1個パインアップル0.3個
はっさく1個びわ6個
いyかん1個ばなな2本

 

(2)果物摂取量の現状

20~40歳代の摂取量が少なく、男女共60歳代以上の摂取量が比較的多いことがわかります。

目標値である1日200gにはどの年代も達しておらず、全体で平均約100g、目標値の半分であるのが実態です。

男性
総数20~29歳30~39歳40~49歳50~59歳60~69歳70歳以上
98.551.249.054.072.0129.9159.9

 

女性
総数20~29歳 30~39歳40~49歳50~59歳60~69歳70歳以上
115.771.063.279.2107.4159.9167.0

 

野菜・果物・いも類を摂る効果

野菜を摂る主な効用
効用理由(栄養成分など) 
生活習慣病の予防抗酸化ビタミン、カリウム、カルシウム、食物繊維、機能性成分
肥満予防低カロリーであること、食物繊維
ストレスに対する抵抗力ビタミンC、カルシウム
アンチエイジング抗酸化ビタミン、機能性成分
貧血改善

 

果物を摂る主な効用
効用 
美肌効果ビタミンC、食物繊維
減塩効果カリウム
ミネラルの吸収を助けるクエン酸
便秘改善食物繊維

 

いも類を摂る主な効用
効用理由(栄養成分など)
便秘改善食物繊維
生活習慣病の予防βーカロチン、ビタミンC、食物繊維
減塩効果カリウム
胃の働きを助けるアミラーゼ、ムチン

 

野菜・果物・いも類のメリット

野菜のメリット
  • バラエティー豊かな献立になる ⇒ さまざまな副菜ができる
  • 食卓の彩りを演出できる ⇒ 緑・赤・黄色などで食欲をそそる食卓になる。
  • 低カロリーで、食べごたえがある ⇒ 満腹感が得られるだけでなく、食後の糖の吸収もゆっくりになる
  • 季節感が味わえる ⇒ 季節に応じて旬の野菜が味わえる
  • 香り・食感が楽しめる ⇒ それぞれの野菜で香りや食感が異なり、また調理法によっても変化する

 

果物のメリット
  • そのまま食べられる(加熱の必要がない) ⇒ 栄養素の損失が少ない
  • 味付けが不要 ⇒ 油やドレッシングが不要なので、脂質の摂取が控えられる ⇒塩なども不要なので血圧上昇を防げる
  • 手軽に食べられる ⇒ 摂取しやすい
  • 水分や食物繊維が豊富 ⇒ お菓子などと比べ、低カロリーで、満足感も得られる

 

いも類のメリット
  • 満足が得られる ⇒ 肥満予防
  • 甘味やうま味がある ⇒ 薄味でもおいしく食べられる
  • 保存がきく ⇒ 常温で長く保存できる
  • 栄養素の調理損失が少ない ⇒ 保存中だけでなく、加熱した際のビタミンcの損失が野菜より少ない
  • 生で食べられるものもある ⇒ やまのいもは消化酵素を含んでいるので生で食べられる

 

食物の持つ3つの機能

3つの機能とは

  • 1次機能・・・『栄養的機能』とも呼ばれ、人が生命を維持し、成長し、活動を営む為に、栄養を供給する機能
  • 2次機能・・・『嗜好的機能』とも呼ばれ、味覚や嗅覚、食感(舌触り)、視覚(彩り)等の感覚に訴え、食欲をそそる機能
  • 3次機能・・・『生体調節機能』とも呼ばれ、免疫系・内分泌系・神経系・循環器系などに働き掛け、体調をよくする機能

野菜・果物は、1次機能としては、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの供給源になり、また二次機能を充実させる為に欠かせない食材といえます。

1次機能(栄養的機能=生命の維持)とは

食品のもつ3つの機能の一番大切なのは、生命を維持するのに必要な栄養的機能です。

食品の持つ1次機能の栄養的機能=生命維持になります。

2次機能(嗜好的機能=感覚の充足)とは

(1)生理的に起こる食欲

主に、血糖値と胃壁の伸縮によってコントろーえうされており、おいしさというより量が満腹感を支配しています。

(2)感覚的に起こる食欲

料理を作る音や香り、色・雰囲気の良し悪しなど、食べる以前の要素がかなり割合を占めるといわれています。

それが”おいしそう”という記号を送れば、食べたときにおいしく感じるのです。

食事によって満腹感だけでなく、五感を満足を満足させ磨き上げていくことが、効果的な健康管理につながる。

野菜と果物の感覚を充足させるヨウ素
  • 彩り・・・赤・黄・緑・紫・白
  • 香り・・・にんにく・ハーブ・しょうが・にら・せろり・しそ・せり・みょうが・さんしょう・柑橘類
  • 食感・・・バリバリ・ヌルヌル・ポリポリ・ゴソゴソ・ねっとり・ネバネバ

三次機能(生体調節機能)とは

私たちの体には病原菌の感染を防ぐ免疫機能、体温を調節する神経機能、血液中のカルシウム濃度を一定に保つような内分泌機能など、様々な調節機能があり、その機能によって健康が保たれています、

三次機能の例
  • 血液の状態を正常化する(例えば、コレステロール値を下げるなど)
  • 整腸作用がある
  • 免疫機能を調節する
  • 高血圧を改善する
  • 不眠を解消する

日本の食文化と野菜

日本型食生活と野菜の関係

『日本型食生活』と『和食』

日本の長寿の秘訣として世界が注目しているのが日本型食生活、いわゆる和食です。

『和食』は、コメなど穀類の主食に、おかずとして魚介類を中心とした動物性食品、そして野菜類、豆腐、海藻類、キノコ類、イモ類、種実類といった豊富な食物性食品が多様に活用されている事が特徴です。

日本の風土が生み出した、野菜の多様な調理法

日本の水は口当たりが柔らかく、調理に適したまろやかな軟水が多いことから、数多くの食材を活用した多彩な調理法が編み出されました。

例えば、野菜をたっぷりのお湯でゆで上げ、調理した汁に浸す『お浸し』をはじめ、レンコン、ごぼうなどの『あく抜き』にも水は必要不可欠であり、日本ならではの調理法といってよいでしょう。

また、『煮る』は、世界でもポピュラーな調理法といえますが、日本の『煮もの』は、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んだ野菜を中心に、必要な栄養素をバランスよくカラダに取り込むことができる、『和食』を代表する料理の一人です。

『和食』で野菜のパワーをいただく

旬の野菜は鮮度がよくおいしいだけでなく、栄養価が高い、収穫量が多い。価格が安いなどまさに「いいことづくし」といえます。

セロリや山菜などの春野菜に含まれている『ほろ苦さ』は、寒いにたまった毒素を取り除いてカラダを活性化してくれる作用が期待できますし、

汗で水分が失われやすい夏には、水分の多いトマトや、カラダを冷やす作用のあるキュウリが旬を迎えます。

寒い冬には、カラダを温める作用のある大根やねぎなどが旬の野菜となります。

 

世界から見た『和食の素晴らしさ

『和食』がヘルシーである要因は、食材や調理法に加え、日本が世界に誇る伝統的な献立の基本形の一汁三菜にあります。

アメリカでは、心臓病などの原因が動物性脂肪の多い肉食が中心で、野菜不足の食事にありました。

1980年、アメリカでは、伝統的な日本食に根差した『日本型食生活』である『和食』を提唱するようになりました。

2013年には『和食』がユネスコ無形文化遺産に登録されました。

これをきっかけに、野菜を中心とした一汁三菜が基本形である「わしょく」が世界中でクローズアップされてきました。

 

『一汁三菜』の特徴

大きく分けて主食(ご飯)と副食(おかず)に分けることができ、副食は主菜・副菜とに分けられます。

主食のご飯は、食事量の全体の半分は摂りたいものですが、近年、主食のご飯よりも副食のおかず、特に『主菜』をたくさん食べる傾向にあります。

副菜を意識した食事のバランスを心がける事が必要です。

一汁三菜の基本となったのが、室町時代の貴族や武士階層の食事様式『本膳料理』です。

江戸時代後期に、この本膳料理が簡略化され、町人の間にも『飯・汁・菜』、そして、香物、という日常食に引き継がれ、日本の伝統的な食事様式となり、食べやすさや食事のバランスから生まれたのが『一汁三菜』です。

 

一汁三菜の特徴
主食ご飯、パンなど炭水化物は糖分を多く含み、エネルギー源として最も重要な役割があり、食物繊維も多いことから、食事全体の摂取量の中で主要なもの
副食主菜肉、魚、卵、大豆食品等をメインになるおかず蛋白質と脂質を多く含むもので、骨格・筋肉・細胞膜・血液成分等を構成する。
副菜主に、野菜・海藻・キノコなどを使ったおかず。ビタミン・ミネラルを多く含み、食物繊維も豊富。かぜや便秘予防・体の調子を整えてくれる栄養素を含む。
汁物具(野菜や海藻など)のたくさん入った味噌汁などみそに含まれる大豆の良質の蛋白質はもちろんのこと、ビタミン・ミネラルも同時に摂取できる。

 

1.野菜や果物の定義と分類

野菜の定義

  1. 田畑に栽培されること
  2. 副食物であること(副食物とは、主食ではなく、主食に添えて食べるもの。おかずのこと)
  3. 加工を前提としないこと(こんにゃくのように、いもをそのまま食べるのではなく加工を前提とするものは野菜としていない)
  4. 草本性であること(草本とは、地上部は1年以内に開花、結実して枯れ、茎は木のように成長しない植物)

野菜の主な分類と特徴

1.利用部位による分類

 1.葉菜類、2.茎菜類、3.花菜類、4.果菜類、5.根菜類、6.その他の野菜等

(1)葉菜類

主に葉の部分を食べる野菜を『葉菜類』と呼びます。

例、キャベツ、小松菜、春菊、チンゲン菜、ニラ、ねぎ、白菜、ほうれん草、レタスなど

(2)茎菜類

アスパラガスやたけのこなど、主に、茎の部分を食べる野菜や、玉ねぎやニンニクなど鱗茎の部分を食べる野菜を「茎菜類」と呼びます。

例:アスパラガス、たけのこ、玉ねぎ、にんにくなど

(3)花菜類

主に花やつぼみ、また、それらのついた花茎を食べる野菜を「花菜類」と呼びます。

例:カリフラワー、ブロッコリーなど

(4)果菜類

主に果実を食べる野菜のことを、「果菜類」と呼びます。かぼちゃやトマトなど完熟した果実のほか、なすや緑色のピーマン(青ピーマン)など、未熟なうちに収穫して食べる野菜もこのカテゴリーに含まれます。

例:オクラ、かぼちゃ、きゅうり、とうがらし、トマト、なす、ピーマンなど

(5)根菜類

主に土の中で成長する根や根茎を食べる野菜を「根菜」と呼びます。必ずしも植物学上の「根」だけではなく、地下茎、担根体である場合もあります。

例:かぶ、ごぼう、大根、にんじん、れんこんなど

(6)その他の野菜など

前述の5つの分類以外に、その他の野菜などには次のようなものがあります。

いも類やきのこ類、山菜、海藻類など併せて紹介します。

①もやしなどのスプラウト

もやしは、穀類や豆類、野菜の種を人工的にの発芽さたもので、発芽した芽と茎を食べます。スプラウトとは、発芽直後の植物の新芽のことを指します。

例:もやし、かいわれ大根、豆苗など

②豆類

収穫時期で分類が変わってきます。

  • 未熟なもの=野菜に分類
  • 完熟したもの=豆類に分類

例えば、枝豆は未熟なものは「野菜」に分類されますが、完熟すると大豆として「豆類」になります。未熟な若いさやを食用とするえんどうや未熟な利用するグリーンピースは「野菜」、完熟した豆を乾燥させたえんどうは「豆類」です。

例:枝豆、さやえんどう、空豆など

③香味野菜

料理に香りや風味、辛み、季節感をプラスする野菜を香味野菜と呼びます。食欲増進や整腸作用、殺菌・抗菌作用などの機能性にも優れています。

例:しそ、しょうが、にんにく、みょうが、わさびなど

④ハーブ

強い香りをもち、料理に用いるほか、薬草として生活のなかで役立つ植物のことをハーブと呼びます。

例:バジル、パセリ、ミント、ローズマリーなど

⑤いも類

植物の根や地下茎などにでんぷんが蓄えられて肥大したもので、主に食用とされている植物のことです。根菜類に分類されることもありますが、炭水化物を主成分とすることから、独立して「いも類」として扱われます。

例:さつまいも、里いも、じゃがいも、やまのいもなど

⑥きのこ類

きのこ類は、植物学的には野菜ではなく菌類に分類されます。日本には4,000種以上のきのこが自生しており、そのうち食用になるのは約200種類、市場に出回るのは20種類程度です。

食物繊維やビタミンB群・Dなどの栄養素が豊富で、一般的には野菜と同じように消費されています。

例:エリンギ、しいたけ、しめじ、まいたけなど

⑦山菜

山菜とは、野や山に自生する食用可能な植物のことで、畑など栽培された野菜とは区別されます。しかし、近年では食用を目的に人工的に栽培される山菜も増えています。

例:うど、こごみ、せり、ぜんまい、たらのめなど

⑧海藻類

海藻類も野菜には分類されませんが、野菜と同じくらい日常的に食べられています。エネルギーがほとんどなく、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルや、食物繊維が豊富なので、健康のためには積極的に摂りたい食品です。

 

2.栄養成分による分類

栄養成分による分類では、野菜は緑黄色野菜と淡色野菜に分けられます。厚生労働省の基準では、原則として可食部100gあたりのカロリン(βカロチン当量)含有量が600μg以上のものを緑黄色野菜、それ以外を淡色野菜と呼びます。ただし、トマトやピーマンのようにカロチン(βカロチン当量)含有量が600μg未満でも、一回に食べる量や食べる頻度が高く、カロチンの補給源となる野菜は緑黄色野菜に分類されます。

主な緑黄色野菜と淡色野菜
緑黄色野菜あさつき、オクラ、かぶ(葉)、グリーンアスパラガス、小松菜、さやいんげん、さやえんどう、大根(葉)ちんげんさい、トマト、なばな、にんじん、葉ねぎ、ピーマン(赤、青)、ブロッコリー、ほうれん草など
淡色野菜カリフラワー、かぶ(根)、キャベツ、きゅうり、ごぼう、セロリ、大根(根)、玉ねぎ、なす、長ねぎ、白菜、レタス(土耕栽培)、れんこんなど

 

3.植物的な分類

野菜は、消費する(調理する、食べるなど)側の立場でなく、植物としての特性で分ける分類方法もあります。初めて取り扱う野菜でも、科がわかれば調理方法のヒントが見つかるなど、この分類方法も知っておくと役にたちます。

科に折る主な野菜の分類
主な野菜
アブラナ科

かぶ、カリフラワー、キャベツ、小松菜、大根、ちんげんさい、白菜、ブロッコリーなど

ウリ科かぼちゃ、きゅうり、すいか、ゴーヤ、ズッキーニなど
ナス科じゃがいも、なす、トマト、とうがらしなど
せり科セロリ、にんじん、パセリなど
 ネギ科にら、にんにくなど 
マメ科いんげん、枝豆、えんどう、落花生など
キク科ごぼう、春菊、レタスなど
アオイ科オクラ、モロヘイヤ
ショウガ科しょうが、みょうがなど
ヒルガオ科さつまいも、空芯菜など
シソ科しそ、えがまなど
イネ科とうもろこしなど
ユリ科アスパラガス、玉ねぎ、ねぎなど
サトイモ科里いもなど
ヒユ科ほうれん草など
ゴマ科ごまなど

 

果物の定義と分類

農林水産省では、生産分野において「概ね2年以上栽培する草本植物及び、木本植物であって、果実を食用とするもの」を果樹として扱っています。

1.野菜と果物の区別

野菜と果物の区別(農林水産省・生産分野)
野菜田畑で作られる副食物で、加工を前提としない草本植物
果物数年にわたって収穫可能な永年生作物などの木本植物

これによると、いちごやすいか、メロン(一年生草本植物)は生産段階において野菜に分類されますが、一般には果物として消費されている為果実的野菜として雄使われます。

 

形状や食べる部位による分類

果物の分類

1.仁果類、2.準仁果類、3.核果類、4.液果類、5.穀果類

(1)仁果類

花の付け根にある花托という部分が発達して果実になったもので、その部分を食べます。中心部に種子がある果物です。

例:かりん、梨、びわ、りんごなど

(2)準仁果類

子房が果肉に発達したもので、薄皮の中の多汁質の果肉を食べる果物です。中心部に種子が集まっています。

例:柿、柑橘類(グレープフルーツ、みかん、レモン)など

(3)核果類

子房の内果皮が発達してかたい核になり、その中に種子がある果物です。核の周りの果肉を食べます。

例:あんず、梅、さくらんぼなど

(4)液果類

1果が1子房からできている果物で、中果皮・内果皮である果肉を食べます。果肉はやわらかく、果汁が多いことから液果類と呼ばれます。果実も種子も小さいことが特徴です。

例:いちご、いちじく、キウイフルーツ、ぶどうなど

(5)穀果類

果皮が乾燥してかたくなっている為、果実を食用とするのではなく、種子を食べます。堅果類、ナッツ類とも呼ばれます。

例:アーモンド、栗、くるみなど

 

栽培される環境や葉の性質による分類

食用となる果実をつける樹木には、果樹と呼ばれ、栽培学上では栽培される地域の気候、環境によって、熱帯果樹と温帯果樹に分けられます。また、果樹が冬に落葉するかどうかによって、落葉性果樹と常緑性果樹に分類されることもあります。

(1)熱帯果樹と温帯果樹

亜熱帯~熱帯地域を原産地とする果樹のことを熱帯果樹と呼び、その果実をトロピカルフルーツと呼びます。熱帯地域で育っているので、寒さや雪などに弱いのが特徴です。オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類のように、原産地が熱帯地域でも現在は温帯地域での栽培が一般的になっているものは、熱帯果樹には含まれません。

熱帯果樹の例:ココナッツ、ドリアン、パイナップル、バナナ、マンゴー、マンゴスチン

 

(2)落葉性果樹と常緑性果樹

夏から秋にかけて果実を実らせて、冬になると完全に落葉する果樹を落葉性果樹と呼びます。

また、冬になっても落葉せず、1年を通じて緑色の葉をしげらせている果樹を常緑性かじゅと言います。

落葉性果樹と常緑性果樹
落葉性果樹あんず、梅、柿、キウイフルーツ、さくらんぼ、梨、ぶどう、桃、りんごなど
常緑性果樹オリーブ、柑橘類、びわなど

 

アスパラガス

アスパラガス酸による疲労回復が期待できる

『ホワイトアスパラガス』よりも『グリーンアスパラガス』のほうが栄養価は高く、抗酸化作用のあるβーカロチンやビタミンC・E、造血作用のある葉酸、ビタミンB郡等も多く、栄養バランスに優れた緑黄色野菜です。

 

アスパラギン酸というアミノ酸を豊富に含み、新陳代謝を促して疲労回復やスタミナアップを助けるほか、利尿作用もあります。体内の余分なナトリウムを排出するカリウム、穂先の部分には毛細血管を丈夫にするルチンを含むので、高血圧も予防する働きがあります。

 

期待できる効果

  • アスパラギン酸による疲労回復
  • βカロチン、ビタミンC・Eで抗酸化力アップ
  • カリウムやルチンによる高血圧予防

 

保存方法

ペーパータオルなどに包んでポリ袋に入れ、野菜室に立てて保存。2~3日で使い切る。

硬めに塩ゆでして冷凍保存も可能。

下ごしらえと調理のコツ

茎の根元のかたい部分は包丁で切り落とすか、手でポキンと折り取ってもよい。

根元の皮はかたく筋っぽいので、下から3~4cmくらいをピーラーでむく。

はかまが残っていると口当たりがよくないため、包丁かピーラーでそぎ取る。

野菜の食べ方の工夫

350gの野菜の組み合わせと栄養素ーワンランク上の野菜選び

野菜に含まれている栄養素は、野菜によって異なります。野菜の栄養素の特徴を理解して1日350gの組み合わせを考えると、自分が必要とする。(もしくは不足している)野菜の効用が得られやすくなります。

1.1日350gの野菜から摂れる営養素

野菜はエネルギー源としてはあまり貢献していませんが、ミネラルやビタミンA‣Cなどの抗酸化ビタミンの供給源として欠かせないものだということがよく判りました。

そこで、体調管理に欠かせない野菜に豊富に含まれる栄養素を、毎日欠かさずとるためのワンランク上の組み合わせ方を考えてみましょう。『野菜と果物の図鑑』に載っている栄養価を参考に、それぞれの栄養素を多く含む野菜を5~10選びます。選んだ中から、季節などに合わせて自分に合った組み合わせを作ればよいのです。

2.抗酸化ビタミンをたっぷりとりたい場合の組み合わせ

野菜に含まれる抗酸化ビタミンの量は、野菜の種類によってかなり違いがあります。

β‐カロチンの多い野菜
食品名1食の目安量(g)ビタミンA(レチノール活性当量)(μg)
モロヘイヤ50420
ほうれん草80(1/3束)280
西洋かぼちゃ80264
あしたば50220
にんじん30(1/5本)216
小松菜80208
春菊50190
豆苗30102

このような組み合わせ活用すると、買い物・料理などが簡単にでき、忙しいときや体調があまり良くない時でも、野菜から摂りたい栄養素が確保できます。

 

野菜350gの組み合わせ例①

食品名

(g)

1日の目安量

(g)

カルシウム

(g)

(mg)

ビタミンA(レチノール活性当量)

(μg)

ビタミンC

(mg)

ビタミンE

(mg)

食物繊維

(g)

西洋かぼちゃ803000.4264343.92.3
モロヘイヤ402120.4336262.62.4
キャベツ501000.2210.10.9
玉ねぎ20300.3
もやし30210.10.4
きゅうり501000.2140.20.6
大根801840.21.0
合計3509471.56161026.87.9

 

野菜350gの組み合わせ例②

食品名

(g)

1日の目安量

(g)

カルシウム

(mg)

(mg)

ビタミンA(レチノール活性当量)

(μg)

ビタミンC

(mg)

ビタミンE

(mg)

食物繊維

(g)

西洋かぼちゃ1004500.5330434.93.5
ほうれん草805521.6280281.72.2
ブロッコリー702520.747841.73.1
トマト1002100.245150.61.0
合計35014643.07021708.99.8

 

野菜350gの組み合わせ例③

食品名

(g)

1日の目安量

(g)

カルシウム

(mg)

(mg)

ビタミンA(レリノール活性当量)

(μg)

ビタミンC

(㎎)

ビタミンE

(㎎)

食物繊維

(g)

西洋かぼちゃ1004500.5330434.93.5
モロヘイヤ703710.7588454.64.1
ブロッコリー802880.854961.93.5
にんじん1002700.27200.52.5
合計3501,3792.2169218911.913.6

 

例①のように、β‐カロチンを含むかぼちゃとモロヘイヤをベースとし、そこに淡色野菜を組み合わせて合計350g摂取できれば、抗酸化ビタミンの量がかなり多くなります。

例②と③は、抗酸化ビタミンを多く含む緑黄色野菜だけを組み合わせたケースです。野菜は4種類なので、開門だけでなく、料理も簡単にできそうです。

食の細い人や高齢者には、こういった組み合わせにすれば、350gの野菜を摂れなくても、野菜から摂りたい栄養素は摂取する事が出来ます。

 

野菜の栄養を無駄にしない調理法

1.ビタミンC(水溶性ビタミン)接種のポイント

ビタミンCは水溶性で、熱や光、水などに弱く

時代と共に変化する健康と野菜・果物の重要性

栄養改善から健康増進に

第二次世界大戦後の日本は、食生活が豊かではなく、栄養素の摂取不足による栄養失調といった問題がありました。

1952年、国民の栄養改善を目的に制定された法律が『栄養改善法』です。

時代とともに、私たちの食生活は豊かになりました。すると、今度は、栄養不足ではなく栄養の過剰による健康問題がクローズアップされるようになりました。

そこで、国民の健康増進を積極的に推進することを目的として、健康づくりや疾病予防、栄養改善などに必要な措置を定めた『健康増進法』が2002年制定されました。

健康増進法では、国民が生涯にわたって自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない。

つまり、健康の増進は、国民一人一人の主体的な努力によってなされるべきであり、国や地方公共団体、企業などは、その取組の推進のために連携を図り、協力するよう努めなければならないとしています。

 

食の欧米化がもたらした影響

日本の伝統的な「ご飯、味噌汁、漬物、野菜の煮物』などを中心とした食事が、一気に『パン、牛乳、卵、肉』などの食事に変化しました。

輸入が必要な食材や食品の消費量が増大し、食の欧米化が進んでいきました。

このような急激な変化が、生活習慣病や食物アレルギーといった疾病を急増させた一因だとも言われています。

 

『健康増進法』と『健康日本21』の関係

平均寿命と健康寿命

確かに、日本の平均寿命はとても延びましたが、長生きするうえで重要なのが健康寿命の長さです。

健康寿命とは、心身ともに自立した生活を送る事が出来て、健康上の問題がなく、日常生活を制限されることなく自身の力で生活できる期間です。

 

健康日本21(第2次)の基本方針

『少子高齢化や疾病構造の変化が進む中で、生活習慣及び社会環境の改善を通じて、子供から高齢者まで全ての国民がともに支え合いながら希望や生きがいを持ち、ライフステージに応じて、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現し、その結果、社会保障制度が持続可能なものとなる。』

  • 健康寿命の延伸と健康格差の縮小
  • 生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底
  • 社会生活を営む為に必要な機能の維持及び向上
  • 健康を支え、守るための社会環境の整備
  • 栄養・食生活・身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の改善

 

「野菜と果物の摂取量の増加」が大きな目標

生活習慣病予防の根拠を示して「野菜と果物の摂取量の増加」による栄養・食生活の向上を大きな目標として掲げています。

  • 壱日の野菜摂取量の平均値:282g⇒350g
  • 壱日の果物摂取量100g未満の者の割合:61.4%⇒30%
野菜・果物の摂取量を増加させる科学的根拠
  • 体重コントロールに重要な役割がある。
  • 循環器疾患、2型糖尿病の一次予防に効果がある。
  • 野菜・果物は消化器系のがん、果物は肺がんに予防的に働く

 

カリフラワー

ビタミンCが豊富でがん予防成分も含む

野菜キャベツの花蕾が肥大したものがブロッコリー、ブロッコリーが突然変異して品質改良されたものがカリフラワーだとも言われています。葉は食用にせず、花蕾の部分は食べる野菜です。

ビタミンCが豊富で、キャベツの約2倍の含有量があります。加熱しても比較的損失が少ないですが、水溶性なので、サッとゆでるか蒸すなど、短時間で加熱したほうが効率よく栄養素を取れます。サラダや炒め物、スープなど、幅広く活用できます。

また、アブラナ科の野菜に含まれるアリルイソチオシアネートの抗酸化作用で、免疫機能を高め、がん予防効果もあると言われています。腸内環境を良くして便秘を改善する食物繊維も含み、高血圧予防に役立つカリウムなどもバランスよく含むので、寒い季節に積極的に取りたい野菜です。

 

期待できる効果

  • ビタミンCによる風邪予防、美肌効果
  • アリルイソチオシアネートの免疫力アップ、がん予防
  • 食物繊維による便秘改善、整腸作用

 

選び方

  • つぼみが固く締まっていて、白く、ぎっしりと詰まって重いもの。変色や斑点が出ている物は鮮度が落ちている。
  • 外葉がみずみずしいもの。枯れたりしなびたりしている物は避ける。

 

DATA

・主な栄養成分 
エネルギー27kcal
0.6mg
カルシウム24mg
カリウム410mg
ビタミンA(レチノール活性当量)2μg
ビタミンC81mg
ビタミンE0.2mg
食物繊維2.9g
・科・属アブラナ科アブラナ属
・和名花椰菜・花甘藍
・原産地地中海沿岸
・主な産地徳島県、茨城県、愛知県など
・おいしい時期11~3月

 

 

品種群

オレンジブーケ花蕾がオレンジ色の有色品種でβカロチンを豊富に含む、ゆでてもオレンジ色は残るのでサラダ等に彩りを添える。
紫カリフラワーアントシアニンの働きで花蕾が紫色のカリフラワー。主な品種に『バイオレットクイン』や『パープルフラワー』などがある。「バイオレットクイン』は過熱すると、明るい鮮緑色に変化する。
ロマネスコカリフラワーとブロッコリーを掛け合わせたイタリアの伝統品種。円錐形の花蕾から『うずまき』「さんごしょう」の名も。

 

オススメの食べ合わせ

+きのこ類(βグルカン)動脈硬化・がん予防
+ナッツ類(ビタミンE)抗酸化力アップ

 

保存方法

  • 茎を軽く湿らせたペーパータオル等に包み、ポロ袋に入れて野菜室で2~3日。
  • 鮮度が落ちやすいので、小房に分けてサッとゆでたものを冷凍保存してもよい。

 

下ごしらえと調理のコツ

  • 外葉は根元に包丁を入れてはずす。
  • 茎のかたい部分を切り落とし、茎のほうから包丁で切り込みを入れ、手で割るようにして小房に分ける。
  • ゆでるときに酢やレモン汁等を加えると、白く茹で上がる。

 

日本型食生活の増進と国の施策

『日本型食生活』で理想的な食生活の実現へ

日本型食生活は、日本の風土や気候などに適したご飯を中心に、肉や魚、野菜、豆、海藻等を多数組み合わせて食べることで、栄養バランスが良いだけでなく、日本各地の農林水産物を数多く取り入れることが特徴です。

欧米化によって、私たちの食生活は大きく変化しました。脂質の摂り過ぎ、栄養バランスの偏りそれらの影響ともいわれる生活習慣病の増加などの問題に伴い、こうした偏りのない日本型食生活の良さとその実践が改めて見直されています。

 

『食生活指針』は日本型食生活実践の手引き

食料の生産や流通、そして食卓から健康へと食生活全体を視野に入れていることが特徴です。

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