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コアコンディショニングとは?
1.コアの定義
①広義のコア:体幹部を構成するすべての骨格、それを支えるすべての筋肉、さらに動きの中で変化し得る軸や重臣の総称。
②狭義のコア:体幹の深部にあり、腹腔壁を構成する筋群。横隔膜、骨盤底筋群、腹横筋、多裂筋の4つの筋で構成される。
2.コアコンディショニングとは?
ヒトの発育・発達過程に沿って進められるコア機能再学習エクササイズである。
その目的は「すべての身体活動に通じる良好な姿勢」と「コアと全身が協調した効率的な動作」の獲得を促すことである。
3.コアコンディショニングピラミッド
コアフォースコラム①
『ベースの筋力はヒトが動くということにおいて非常に重要な要素だ』
人という脊椎動物は、「立つ・座る・歩く・投げる」などの運動を地球上の重力に抗して行っている。
その運動に応じ、筋肉や神経、循環器、呼吸器などの器官が発達し、筋力や反応能力、持久力等を身に着け、動きを洗練していく。
複雑な動きをするスポーツと言えども、その源は単純な筋の収縮や弛緩によって成り立っている。
身体を動かす源が『筋力』である以上、筋力は体力の全てを司るものと言っても過言ではない。
体を動かすエンジンは筋肉しかあり得ない。
『姿勢が整い上手な動きが出来ても、筋力が無くては弱く遅い動きしかできない。コアのエンジンを強くして、四肢をしっかり動かせる体をつくること』
コアフォースファイブを安全かつ効果的に行うための基礎知識
1)指導の原則
コアフォースファイブの指導の目的は、セルフコンディショニングに導くことである。そのため安全性・再現性・簡便性を原則とする
2)コアフォースファイブ実施時のアドバイス
①セーフティ:安定が安心を呼び安全が高まるという原理をとらえる。トレーニングフォーム、回数、負荷等に気を付ける
②ポジショニング:自重負荷をかけるため、痛みへの配慮には注意する。効率よくエクササイズが行えるフォームを習得することが重要であり、痛みや無理をしないように配慮する。
③フィーリング:トレーニングしている部分を使っているという体幹が大切。そのためには環境設定、服装、言葉がけなどにも配慮する。
3)ベースの筋力の必要性
コアコンディショニングは、姿勢を整え、体を安定させ、効率よく動くという目的で様々なエクササイズパッケージで構成されている。
安定させる能力(スタビライゼーション能力)、効率よく安定させる能力(コーディネーション能力)は、重力に抗して体を動かすため、それを支える筋力がとても重要になる。
スポーツコアコンディショニングでは、この【筋力】が安定し効率よく打置くための原動力と位置付けている。
中でもすべての身体活動の中心である【広義のコアの筋力】を高めることが重要である。
コアフォースファイブは目的を構成するためのパッケージである。
4)筋収縮の形態
様態 | 特徴など |
---|---|
求心性収縮 | コンセントリック・根トラクションとも呼ばれ、筋肉の長さが短くなりながら筋力を発揮する携帯。 |
遠心性収縮 | エキセントリック・コントラクションとも呼ばれ、筋肉の長さが長くなりながら筋力を発揮する携帯。 |
等尺性収縮 | アイソメトリック・コントラクションとも呼ばれ、筋肉の長さが変わらずに筋力を発揮する携帯。 |
5)コアフォースファイブの対象者
コアフォースファイブの対象は健康増進の方からトップアスリートまで全ての人である。
個々の知識・技術・資格によって、適切なクライエントに指導することを原則とする。
これはクライエントの安全の為でもあり、トレーナー自身の責任でもある。
6)コアフォースファイブの実施禁忌例
コアフォースファイブの実施については安全性を確保するためカキのことを注意する。
症状 | 理由 |
---|---|
痛み、腫れがある | 血流の増加により炎症が助長され、痛みが強くなる場合がある。 |
整形外科疾患 | 椎間板ヘルニア、骨粗鬆症など各疾患に対するリスク管理が必要。 運動実施の可否、運動制限などの把握が必要。 |
内科疾患 | 高血圧症及び高血圧を伴う代謝性疾患(糖尿病など)に対するリスク管理が必要。 |
妊娠中 | 妊娠に対して、妊婦に対して指導する専門知識が必要。 ※かかりつけ医の判断と許可が必要。 |
クライエントの安全のため、症状の有無の確認は必ず行う。
7)動きを鍛える
機能解剖学的に効率的な動きで行うことで、適切な筋肉や関節の機能を高めることができる。
しかし、すでに筋肉や関節に何らかの問題を抱えた状態でトレーニングを行うと、効率的な動きが出来ずに、体の一部の筋や関節に負担がかかることになり、痛みや不調が出やすくなる。
そのために必要になってくる考え方が「動きを鍛える」ことである。
ポイント | 解説 |
---|---|
①リアライメントと可動性を高める | 体は最も抵抗の少ない動きを求めて雨後個嘔吐する特徴がある。 事前にリアライメントと可動性を高めることで、効率的な動きが行いやすくなる。 |
②単独の筋肉を活性化して可動性を高める | 事前に働きにくい筋肉を収縮させて活性化させてと、その後行うトレーニングや練習の中で適切に働き、効果的な動作が行いやすくなる。 |
③適切なアライメントと重心位置を意識する | トレーニング時の着眼点として・・・ 骨盤や脊柱の不必要な動きはしていないか? 重心位置は支持面に対してどこにあるか?など。 |
【コアフォースコラム②筋力向上の三大原則 『運動・栄養・休養』
筋力を高めるためには、コアフォースファイブのような運動で筋肉に「収縮刺激」を入れることが必要になる。
また、運動にはエネルギーが必要ですが、運動に必要なエネルギーが体内に不足すると筋肉を構成する成分が分解されエネルギーを創り出すことになる。
このことから運動に加えて、「エネルギー源となる炭水化物」と「筋肉の成長と修復に必要なたんぱく質やビタミン」などを、適切なタイミングで適切な量を摂取することも筋力向上には大切である。
さらに、筋の回復と成長のためには適切な休養も必須である。
特に睡眠時に分泌されやすい成長ホルモンの作用により、回復と発達が促進されるので「睡眠時間の確保」と「睡眠の質」を高めることも筋力の向上に重要である。