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マタニティヨガ - カイロプラクティック&スポーツストレッチ ひろお豊玉中整骨院

マタニティヨガの基本

  • はじめに

  1.マタニティヨガの効果

  2.妊娠期の心と身体の変化

  • マタニティヨガの実践

  1.呼吸法

   ・リラックスの呼吸蓮の花の呼吸

   ・蝶の呼吸片鼻呼吸

  2.アーサナの効能と禁忌

   ・牛の顔のポーズ

   ・開脚の前屈合せきのポーズ

   (手と足を床につけたアーサナ)

   ・猫と牛~一本化の猫のポーズ

   ・下を向く犬のポーズ

   (ヒザ立ちのアーサナ)

   ・かんぬきのポーズ

   (立位のアーサナ)

   ・ターダ・アーサナ骨盤底エクササイズ

   ・立位の開脚前屈

   ・戦士のポーズ

   ・スクワット

   ・三角のポーズ

   (バランスのアーサナ)

   ・壁を使った木のポーズシャヴァ・アーサナ

  3.パートナーポーズ

   ・パートナー 英雄のポーズ

   ・パートナー 座位のツイストパートナー 亀のポーズ

  4.リストラティブのアーサナ

   ・寝位の割座寝位の合いせき

   ・壁に足をあずけるポーズチャイルドポーズ

   ・妊娠期にお凍りやすい症状別の緩和法

  • マタニティヨガの教え方

  1.クラス構成

  2.コミュニケーションのとり方

  3.プロップスの紹介と使用方法

はじめに

おなかの赤ちゃんを感じて出産に備える

妊婦さんが赤ちゃんとの絆を感じ、心と身体を呼吸でつなぎながら、健やかで安全な妊娠期をすごし、無事に出産できるように。

マタニティヨガは、妊婦さんの間でとても注目が高く、おくのヨガスタジオ、子育て支援センター、産院など、様々な場所でクラスが開かれています。

クラスの中では、身体を呼吸とともにゆっくり動かして、ゆったりと丁寧なポーズをとることで、出産に必要な筋肉に柔軟性をもたせ、骨盤や背骨を正しい位置に調整、維持していきます。

大切なことはヨガを通して妊婦さんがお腹の赤ちゃんを感じ、「あるがまま」を受け入れ、呼吸を通して心身ともにリラックスしてくことです。

現代社会の女性は多忙な生活を送っています。

おなかの赤ちゃんとのつながりを感じたり、同じ妊娠期の女性とのコミュニケーションをとったりする機会が少ないように感じます。

妊婦さんへの精神的・身体的サポートはもとより、妊婦さん同士の情報交換の場としても、マタニティヨガのクラスは存在価値が高いのです。

 

マタニティヨガの効果

マタニティヨガの効果

マタニティヨガを行うとどういう効果があるのかを理解し、指導に役立てる。

 

マタニティ余暇の効果

マタニティヨガには、おもに以下のような10の効果があります。

1.リラックス&リフレッシュ効果

ヨガをすることで身体的、精神的にリラックス効果がもたらされ、ヨガの後の爽快感、リフレッシュ効果を得ることが可能になります。

 

2.ストレスや不安の緩和と解消

ヨガのアーサナ(ポーズ)と呼吸法を用いることで、妊娠中に起こりうるストレスや不安を軽減し、解消する効果があります。

 

3.腰痛や背中の痛みの軽減、緩和

体重増加による腰や背中の痛みを軽減するポーズをとることで、妊娠期をより快適に過ごせるように導いていきます。

また正しい姿勢を学ぶことで腰椎の湾曲を抑えて、腰痛になるのを防ぎます。

 

4.持久力と健康の維持

妊娠中は、まるで10カ月のマラソンを完走するように、焦らず、呼吸とペースを整えながら出産に向かっていくことが大切です。

マタニティヨガを通じて、それに必要な呼吸や持久力を学ぶことができます。

また、妊娠期の運動不足の解消により、健康的な身体を維持し、さらには産後の精神的、肉体的回復をスムーズにします。

 

5.身体的・精神的なバランスを整える

妊娠中は、体重増加に伴い、バランス感覚や安定感を失いやすくなります。

ヨガを通して全身の平衡感覚を整え、正しい姿勢を保つことができます。

また、妊娠中はホルモンバランスの変化の為に、感情の起伏が激しくなりますが、ヨガのアーサナと呼吸法を通して精神のバランスを保つことができます。

 

6.姿勢の矯正

正しい姿勢になることで、妊娠中に起こりやすい腰椎の湾曲を改善し、腰痛の緩和につなげていきます。

 

7.出産に備え、自信を持つことができる

出産のその時を迎えるに当たり、勇気と冷静さを兼ね備え、身体的に精神的に準備していくことが大切です。

ヨガを通して、自分自身を見つめることで、自分と赤ちゃんを知り、自信を養っていきます。

 

8.お腹の赤ちゃんとのつながりを強化

ヨガのアーサナと呼吸を通して、妊婦さんと赤ちゃんがお互いを強く意識して感じる機会、きっかけを促すことができます。

それにより妊婦さんと赤ちゃんのさらなる絆や愛が深まります。

お腹の赤ちゃんとの絆や意識が強まるほど、出産という2人の共同作業を、呼吸を合わせて成し遂げることができるのです。

 

9.分娩・出産に役立つ呼吸法のマスター

呼吸法を継続的に練習することで、実際の陣痛、分娩に役立てることができます。

陣痛や分娩に有効な呼吸法を身に付けられらば、陣痛の波を、呼吸に集中することで、呼吸を通して、和らげることができるようになります。

出産では、時として自分が思い描いていた理想に反して、予期せぬ事態になることもありますあ、そのような事態になったとしても、呼吸によりパニックになることを防ぎ、その瞬間に心を研ぎ澄ますことが可能になります。

 

10.コミュニティ

クラスを開催することで、妊婦さん同士の情報交換や社交の場を提供することも可能になります。

このようなクラスで知り合えた友人は、出産後も長く友人関係を築くきっかけになります。

同じ時期に妊娠、出産し、母になり、子育てを経験していくのは、ある種の特別な時間の共有ともいえます。

 

妊娠期の心と身体の変化

妊娠期に母体や胎児に現れる影響を知り、指導とプログラム作成に生かす。

 

妊娠の期間

昔から日本では「十月十日」と言われつ様に、妊娠期間は10カ月程度であるとされてきましたが、実際の統計では、妊娠期間がおおよそ280日±15日であることが判明しています。

WHO(世界保健機関)で定められた数え方でいくと、280日目が妊娠40週0日(妊娠40週の開始日)となり、この日が分娩予定日となります。

分娩予定日は、あくまでも出産になる目安の日で、生まれるはずの日ではありません。

WHO(世界保禁忌感ン)で定められた妊娠満週数

1.正常妊娠持続日数は、280日とする。

2.28日を妊娠歴の1か月と定め、妊娠持続10カ月とする。

3.7日を1週と定め、妊娠持続を40週とする。

4.妊娠満週数で数えることにする。

 

妊娠中の体重増加

妊娠中に増える体重の目安は、日本産婦人科学会によると、痩せている人は10~12kg、標準体重の日とは7~10kg、太めの人は5~7kgとしています。

妊娠中のshく生活は、赤ちゃんの生育に大きく影響を与えます。

安定期に入るまではつわりや過食、拒食などできちんとした食事をとれない場合も多いですが、つわりが落ち着いたことろから、食生活を見直すことも大切です。

気を付ける5つのポイント

1.栄養バランスの良い食事を心がける

2.塩分は控えめに

3.高タンパク、低カロリーを心がける

4.安全な食品を選ぶ

5.水分をこまめに摂る

 

妊娠初期の心と身体の変化

妊娠から出産までを1か月(4週)にわけて、それぞれの時期の身体の変化を見ていきましょう。

妊娠1か月(0~3週)疲労感や倦怠感を感じやすく、つわりが始まる人もいます。
下腹が張ったり、腰が重くなったり、尿の回数が多くなったりします。
また、便秘になりやすくなります。
乳房が張り、乳輪の色は濃くなり、入選が大きくなってきます。
妊娠2か月(4~7週)つわりがピークになります。
骨の芯からの疲労感や倦怠感、肌の感想を感じます。
尿の回数が増え、便秘がちになります。
また、ノドが良く乾くようになります。
妊娠3か月(8~12週)骨盤周辺に不快感があり、乳首が大きくなり、乳輪も大きくなります。
尿の回数も多くなります。
妊娠4か月(12~15週)鼻に不快感があり頭痛やめまいがし始める。
つわりが少し治まってくるので、食欲が出てきます。
お腹のふくらみが目立ち始めます。
妊娠5か月(16~19週)お腹がますます膨らんできます。
下腹部が釣れるような痛みがあります。
視力が変化し、ドライアイになります。
早い人は胎動を感じることができるでしょう。
乳首がさらにデリケートになり、「巣作り本能」が現れるようになります。
妊娠6か月(20~23週)胎動が葉きりとわかるようになります。
足がつる。(ふくらはぎにこむら返りを起こしやすい)ことがあります。
手にしびれや痛みを感じ、骨盤が緩くなるため尿が漏れることもあります。
静脈瘤が特に足に出るようになります。
痔になったり、腰と足に痛みが生じたりします。
妊娠7か月(24~27週)すぐに息切れしたり、顔や手足がむくんだりします。
人体の緩みや伸ばされた腹筋や前に係る重心を支えるための負担により、背中の痛みが発生します。
心臓のドキドキや便秘、白っぽいおりものが増えるようになります。
足のつけ根に痛みを感じます。
 妊娠8か月(28~31週)胎動がますます強くなります。
頻繁に目が覚め、消化不良、息切れ、胃のもたれなどを感じやすいです。 
妊娠9か月(32~35週)出産が近づいているために、骨盤の靭帯がリラックスしたり伸びたりします。
そのため、骨盤に不快感があります。
巣作り本能がますます強まり、鼠蹊部やもものつけ根が鈍重に感じます。
そしてさらに疲れやすくなり、イライラしやすくなります。
妊娠10カ月(36~39週)子宮の位置が下がります。
胃の圧迫感がなくなり、食欲が出るようになります。
膀胱への圧迫が強まり、さらに頻尿になります。

 

妊娠・出産時に分泌されるホルモン

多くの妊婦さんが経験する、つわり(悪阻)はエストロゲンとプロゲステロンというホルモンの増加、胃の蠕動運動の低下、精神的な影響などによっても引き起こされています。

妊娠、出産に関係する主要なホルモンは、以下の通りです。

エストロゲン妊娠期にエストロゲンの分泌が増えることにより、細胞が増加し、血流がよくなります。
赤ちゃんの発育に必要不可欠なホルモンです。
リラキシン結合組織(靭帯、腱、軟骨)と血管をやわらかくします。
骨盤の仮想息を広げ、子宮を支えている靭帯を伸ばしたり、緩ませたりします。
妊娠行為にリラキシンの分泌は最も多くなり、骨盤や恥骨の結合部分を緩めます。
エンドルフィン「脳内麻薬」としても知られていますが、天然のモルヒネ、鎮痛剤と言え、モルヒネの数倍もの鎮痛効果があるといわれています。
エンドルフィンの分泌を促すことに繋がります。
オキシトシン子宮収縮を促し、陣痛を促進させます。
赤ちゃんに母乳を上げる刺激で分泌されます。
プロゲステロン「黄体ホルモン」とも言われています。
基本的に、エストロゲンを補足する役目を果たします。
妊娠期、出産に欠かせないホルモンです。
プロラクチン母乳を分泌するホルモンです。
妊娠中は月数に比例して増加し、平受持の10倍に達します。

 

胎児の成長

次に、妊娠から出産までを1か月(4週)単位にわけて、それぞれの胎児の変化を見ていきましょう。

妊娠1か月(0~3週)受精は精子が卵子に到達した時点で成立します。
細胞分裂を繰り返しながら、受精卵は、卵管から子宮に向かい、着床します。
妊娠2か月(4~7週)最初の8週目まで、受精単は”胎芽”と呼ばれます。
4週の終わりまでに心臓が鼓動をし始め、血液が循環します。
妊娠6週には超音波で心臓の動きが確認できます。
5週目で米粒くらいの大きさから、7週目までには体重が約1.2㎝、体重は約4gになり、2頭身になります。
妊娠3か月(8~11週)8週に入った頃から赤ちゃんは”胎児”と呼ばれます。
9週目で胎児は約4cm、体重は約14gになります。
手足や指も形成されていき、肩、ヒジ、手首、ヒザ、足首などの主な関節がはっきりとしてきます。
下と整体がこの月に現れます。
皮膚はとても薄くまだ透けています。
この頃には、全体的に3頭身になります。
内蔵の各器官は形がほぼ完成してきて、それぞれに動き始めます。
妊娠4か月(12~15)14週後半には胎盤が完成して、臍帯(へその緒)を通して母体から栄養を受け取れるようになった赤ちゃんは、さらに成長し発達していきます。
15週末には、身長約16cm、体重約100gになります。
赤ちゃんは用水を飲んだり吐いたりして呼吸をし、排泄もし始めます。
手足は長くなり、曲げたり伸ばしたりできるようになります。
妊娠5か月(16~19週)赤ちゃんの身長は19週で約23~25cm、体重は250~280g前後まで薄く透けていますが、少しずつ脂肪を蓄積していきます。
赤ちゃんの繊細な肌を守るため”胎脂”が赤ちゃんを覆い始めます。
全身に産毛が生えて、赤ちゃんの身体を保温し、胎脂を皮膚に留めるように助けます。
骨格や筋肉が発達してきて、赤ちゃんの動きがしっかりしてきます。
妊娠6か月(20~23週)赤ちゃんの大きさの個人差が大きくなってきます。
羊水量は一段と増えてきて、赤ちゃんは自由に用水の中で動き回ることができます。
皮下脂肪が増えてふっくらとしてきますが、まだまだ皮膚はシワシワです。
まつげやまゆ毛、爪も1本1本できてきます。
妊娠7か月(24~27週)脂肪がさらについてきて、皮膚はシワシワではなくかなりスムーズになっていきます。脳は急速に発達、成長し、五感も発達しています。
脳の指令で体全体の機能や動きをコントロールできるようになります。
肺が急速に発達し、肺胞が”海面活性物質”を分泌して、肺胞が潰れないようにしています。
妊娠8か月(28~31週)赤ちゃんの内臓の形や機能は、ほぼ大人に近い状態です。
この時期は羊水量も増えることなく、活発に動き回っていた赤ちゃんも通常は、頭が下に向く正常位に落ち着いてきます。
赤ちゃんは身体40cm~45cm、体重は1300~1800gになって、さらにふっくらとしてきます。
まぶたが開いたり閉じたり、外の光に反応して瞬きもできます。
妊娠9か月(32~35週)この時期になると皮下脂肪がさらについて、ほとんど皮膚のシワシワは消えて頭もふっくらとしてきます。
透けていた肌はつやのあるピンク色の肌になります。
全身を覆っている羊水の刺激から守る働きをしていた産毛も薄くなり、髪の毛も伸びて、爪は指先まで伸びています。
妊娠10カ月(36~39週)生れてくる準備が整い、赤ちゃんらしくふっくらとしています。
20~30分間隔で寝たり起きたりを繰り返しています。
全身を覆っていた胎脂がはがれ、きれいな皮膚になります。
内蔵や筋肉、神経系統もしっかりと発達し、生まれてからすぐに杯で呼吸をし、体温調節、おっぱいを飲む準備もできています。

 

呼吸法

呼吸が妊婦さんの心身に与える影響を知り、正しく呼吸ができるようにする。

 

正しい呼吸法の効果

呼吸は、出産のときに意識的にリラックスするためのカギとなります。

出産で大切なものは、呼吸によって心を鎮め、新たな命の誕生という奇跡に立ち会うことです。

座位の呼吸法では、妊婦さんが最も快適に座れるように促し、立位の呼吸法では、両足が大地に根付き、バランスが取れていることを確認してください。

リラックスの呼吸は腹式呼吸で、妊婦さんにお腹の赤ちゃんとともに呼吸をしているように意識させ、赤ちゃんとのつながりを実感し、リラックスさせます。

蓮の花の呼吸は、口から吐くときにアゴを緩めることで、骨盤底筋郡をリラックスさせてくれます。

赤ちゃんと一緒に花のいい香りを嗅いでいることを意識させましょう。

蝶の呼吸では、妊娠中に重く感じがちな身体を、蝶のような身軽さをイメージすることでバランスを取れるようにし、落ち着きを取り戻します。

マタニティの片鼻呼吸では、呼吸を止めるクンバカを行わず、吸ったり吐いたりを繰り返します。

陣痛の時に呼吸を止めないように、慣らしておくためです。

クラスでは、カウントしながら行います。

 

 

リラックスの呼吸

リラックスの呼吸

ブラケットを敷いて楽な姿勢で座ります。
背骨を伸ばして、肩の力を抜きます。
手はお腹にそっと添えます。
呼吸は鼻から細く長く行い、吐く息に意識を向けます。
鼻の通りが悪い場合や、腹部が圧迫されて呼吸しづらい場合は、口から吐いてください。

 

蓮の花の呼吸

蓮の花の呼吸

ブランケットを敷いて楽な姿勢で座ります。
背骨を伸ばして、肩の力を抜きます。
胸から手を20cmくらい前に離したところで合掌し、鼻から吸います。
口から手に向かって吐くと同時に、人差し指、中指、薬指を花びらに見立てて開きます。「は」の形に開いて、吐きだします。

 

蝶の呼吸

蝶の呼吸

1.マタニティよがの「ターダ・アーサナ」で立ちます。
肩の力を抜いて手は体側に下します。

 

2.息を吸うのと同時に蝶が羽を広げるように、空気を押し上げながら手のひらを上に向けて腕を上げます。
息を吐くときは空気のお拮抗を感じながら手のひらを下に向けて腕を下げます。
数回繰り返します。

 

片鼻呼吸

片鼻呼吸

1.ブランケットを敷き、楽な姿勢で座ります。
左手の人差し指と中指を眉間におき、親指は左小鼻、薬指と小指は右小鼻に置きます。
右手は人差し指と親指で輪を作り、残り3本の指は大地に向け、右ヒザの上に添えるか、お腹をやさしく触ります。

 

2.まず、口から息を吐き、右小鼻から5カウントで吸います。

 

3.次に左小指をふさいで右小鼻から5カウントで吸ったら右小鼻をふさぎ左、小鼻から5カウントで吐きます。
これで1クールです。
数回繰り返します。

 

アーサナの効能と禁忌

各種のアーサナの効能と禁忌を正しく理解し、クラスの構成に生かす。

 

座位のアーサナ

座位のポーズでは、妊婦さんの心を落ち着かせ、ゆったりと行うポーズが多いのが特徴です。

また、前屈のポーズでに、股関節を柔軟に保ち、足裏の筋肉を使いながら、特にふくらはぎに働きかけて、、むくみや、夕方からくるダルさや夜間のこむら返りなどを軽減する効果があります。

 

牛の顔のポーズ ゴームカ・アーサナ

効果:胸を広げ、背中をまっすぐにする。心を穏やかにする。肩こりの解消、不眠症の改善。

注意点・禁忌:ヒザのトラブル、肩のトラブル、首の疾患。

 

*できないときは:手と手が合わない場合は、ヨガベルトを使います。
 ベルトを手繰り寄せるようにしながら、呼吸を続けていきます。
 足が不快な場合はブロックまたはボルスターをお尻の下に引き、割座になりましょう。

 

1.ブランケットを敷いて両足を伸ばして座り、背骨をやわらかく伸ばしましょう。
右ヒザを立てて左脚の外側に右脚を置きます。
右足のかかとをお尻の方に寄せましょう。

2.左ヒザも曲げ、ヒザとヒザを近づけるために手を床につきます。
一度体重を前にかけるとよいでしょう。
骨盤がきつい場合は正座になりましょう。

3.吸いながら左手を天井に向けます。

 

4.吐きながらヒジを曲げ、右手でヒジを背骨の方に引きます。
首を圧迫させないように、ヒジは後ろに引っ張っていきます。

5.充分に左側の体側を伸ばしたら、吐きながら右手を背中側に回して、左手とつなぎます。
このときに、数呼吸しましょう。
息を吐くときに手をほどきます。
足をもう一度伸ばし、長座の体勢に戻り、反対側もっ同様に行います。

 

開脚の前屈 ウパヴィシュタ・アーサナ

効果:ヒザを伸ばし、骨盤周辺の血行を促進し、骨盤を正常に保つ。背骨や首の緊張を緩和する。ヘルニアの予防、坐骨神経痛を取り除く。

 

*できないときは:身体がかたい人や妊娠後期の日とは、ボルスターかブロックを2つほど使っても構いません。

 

1.ヨガマットを横に使い、身体の前にブロックやボルスターを置き、心地よいと感じる幅に足を置きます。
カカトんを前に押し出し、足裏全体をしっかり伸ばします。
ヒザが曲がる場合は、ヒザ下にブランケットを敷くとよいでしょう。

2.吸いながら優しく背骨を伸ばし、吐きながら前屈していきます。
このときにおなかの赤ちゃんを床に押し付けないようにしましょう。

3.前屈したらおでこか手を添えてボルスターかブロックの上に休めます。
数呼吸続けましょう。
吸うときにゆっくりと上半身を起こしていきましょう。

 

合せきのポーズ バッダ・コーナ・アーサナ

効果:骨盤、腹部、背中が刺激され、血行が良くなる。坐骨神経痛を治し、ヘルニアを防ぐ。静脈瘤も予防。前屈しなければ、食後でも可能。

 

 

 

1.ちょう座から両ヒザを曲げて、両足の裏を合わせてヒザを床に近づけます。
足首をもつか、人差し指と中指を足の親指に絡め、吸いながら背骨を伸ばします。

2.吐きながら少しずつ前屈します。
その時にお腹の赤ちゃんを床に押し付けないようにしましょう。

 

手と足を床についたアーサナ

こちらのアーサナでは、通常足幅は腰幅ですが、お腹の大きさに合わせて調整しましょう。

ヒザに違和感がある場合は、マットを2枚敷いたり、ヒザ下にブランケットを敷くとよいでしょう。

手首は肩の下に置くようにしますが、手首に違和感がある場合は、肩幅以上に手の幅をとるか、手の指を正面でなく外側に向けます。

ヨガマットの先を丸めて、その上に指を置くのも効果的です。

 

猫と牛~一本足の猫のポーズ

効果

 猫と牛:背骨の柔軟性を高め、腰痛の軽減。

 1本足の猫のポーズ:バランス感覚を養い、脚力の強化。

 

*できないときは:バランスを取りづらい場合は、左足をつま先立ちにしたり、右足の上げ方をやや下目にしたりしても大丈夫です。
また、ヒザが痛む場合は、ヒザの下にブランケットを敷きましょう。

 

1.最初はテーブルトップの姿勢になります。
手首は肩の下、ヒザは腰幅に開きます。
赤ちゃんの重みで腰を反りがちですが、痛めやすいので、お腹を背骨の方に引き寄せます。

2.息を吐きながら首の力を弱め、背中をやわらかく丸めてリラックスします。

 

3.息を吸い、背骨を意識しながら伸ばします。
これが「牛のポーズ」です。
目線や口角も上に向けるようにします。
肩をすくめないように注意します。

4.続いて「ネコの伸びのポーズ」です。
テーブルトップの状態からヒジをつき、前腕をマットの上に伸ばします。

 

5.腰を高く持ち上げ、首の力をゆるめ、手を半歩ずつ前に進みます。

6.おでこか、アゴかどちらか楽な方を床につけ、鼻から細く長く吸い、口から柔らかく吐きます。
再び吸うタイミングで、テーブルトップに戻ります。

 

7.「1本足の猫のポーズ」です。
両手で床を押し、右足を上げて左足の甲に体重をかけます。
続いて左手を伸ばし、足先から指先が水平になるようにしましょう。

8.息を吐きながら手を床に下ろし、次に足を下ろします。
反対側も同様に行います。

 

下を向く犬のポーズ アド・ムカ・シャヴァーナ・アーサナ

効果:ハムストリングと背骨をストレッチ。首の緊張を緩め、赤ちゃんの重さによって、骨盤底にかかる負担を軽減する。

 

 

 

1.テーブルトップの姿勢から始めます。

2.つま先を立たせ、息を吸いながらヒザを持ち上げて、腰を高く引き上げます。

3.息を吐きながらゆっくりカカトを下ろします。
カカトが床につかない場合はヒザを緩めましょう。
ポーズを解くときは、ゆっくりヒザをついてからテーブルトップに戻ります。

 

ヒザ立ちのアーサナ

ヒザに違和感がある場合は、ヨガマットを2枚敷くか、ヨガマットの上にブランケットを敷いて、ヒザを保護しましょう。

 

かんぬきのポーズ パリガ・アーサナ

効果:体側を伸ばし、腹部の内臓の調子を整える。背骨をしなやかにする。

 

 

 

1.ヒザ立ちの状態になります。
足幅は腰幅に開きバランスを取りましょう。

2.左ヒザを横に開き、直角に立てます。

 

3.バランスを取りながら左足をまっすぐ伸ばしていきます。

4.バランスを取りづらい場合は、つま先を正面に向けても構いません。

 

5.息を吸いながら両手を頭の上に持ち上げます。

6.吐きながら伸ばした足の方へ、上半身を倒します。
息を吸いながら両手を頭の上に戻し、吐きながら、両手を体側に下します。

 

7.息を吸って両手を頭の上に引き上げ、吐いて身体を倒し、舌の手で足首やすねなど、つかめるところをつかみます。
吸いながら目線を伸ばした手の延長線上げ向けます。
ヒザをつかまないよう注意します。

8.余裕があれば伸ばした手の方を見ながら呼吸を続けます。
きついときは、目線を下げても構いません。
ポーズを解き、反対側も同じように行います。

 

立位のアーサナ

立位のアーサナ

立位のポーズには、下半身でお腹の赤ちゃんや上半身をバランスよく支えながら、女性の力強さを感じられるポーズが特徴です。

しっかりと立位のポーズを行うことで、足やお尻の筋肉が刺激され、血流の流ればよくなります。

また、、妊娠中に必要な筋肉や関節のエクササイズを行うことも、マタニティヨガの目的の1つです。

骨盤底筋を鍛えるエクササイズを妊娠期間中に継続的に行うことで、筋肉の力の抜き方を理解できるので、出産の負担を軽くすることにもつながります。

あた、赤ちゃんの頭が膣を通り抜ける時の圧迫にとる裂傷も避けたり、最低限に留めたりすることができるので、縫合の回復を早めることにもつなあります。

 

ターダ・アーサナ

足幅は腰幅に開きます。
妊娠後期でお腹が出てきた場合は、広めに足幅をとります。

足の外側はヨガマットの外側と平行に、両足に均等に体重がかかるように意識します。

 

骨盤底エクササイズ

1.腰幅に立ち、手を腰に当てます。
ヒザはまっすぐにのばすよりも、少し緩めにして立ちます。
息を吐きながら、骨盤をやや前傾させます。

2.息を吸いながら骨盤をもとに戻し、膣を引き上げるように締めます。

 

立位の開脚前屈 プラサーリタ・パードッターナ

効果:足の強化。消化の促進。心を落ち着ける。

禁忌:妊娠後期や偏頭痛の方はあまり頭を下げ過ぎないように注意する。また、長時間のポーズ保持は気分が悪くなりやすいので、早めに身体を起こし、順序通りに元のポーズに戻る。

1.体の前にブロックを置き、足を大きく開いて息を吸いながら両手を持ち上げ、吐きながら腰に当てます。
吸いながら背骨を伸ばし、胸を開きます。

2.息を吐きながら腰から前屈し、ブロックに手を置きます。

3.吸いながらもとの順序通りに身体を起こします。

 

 

 

*できないときは:上半身を深く曲げられないときや、妊娠後期の場合は、45度程度曲げるだけにしておきましょう。
軽減法としては、ヨガブロックを重ねて、その上に手を置く程度に曲げる方法があります。

 

戦士のポーズ ヴィラ・バドラ・アーサナ

効果:全身、特に脚力を強化。持久力、スタミナをつけ、エネルギーを活性化させる。

 

*できないときは:妊娠後期の方やバランスのとりづらい方は、マットの中央にいすを置き、片足を、椅子を挟んで後ろの方に引き、バランスを取りながら行いましょう。

*ヒザはまっすぐ前に向けます。内側に向けてしまうと、ヒザを傷める原因になります。

 

1.ヨガマットを縦に敷き、マットの前の方に立ちます。

2.右足を大きく一歩後ろへ引きます。
このとき、後ろの足は、マットの端の方に寄せてバランスを取ります。

3.息を吸って両手を上に上げ、吐きながら前の足のヒザを直角に曲げます。
これが「戦士のポーズⅠ」です。

 

4.息を吐きながら両手を伸ばし、前後水平に開きます。
これが「戦士のポーズⅡ」です。

5.息を吸いながら手のひらを天井へ向けるようにして上げ、前側の体側を伸ばし、後ろ側のかかとを踏み込み、後ろ側の方と手はリラックス。「戦士のポーズ」の変形です。

 

スクワット マラーサナ

効果:骨盤底筋群を緩め、脚力を強化。便秘の緩和。

禁忌:①ヒザに故障がある方、②時期尚早の支給口開大、③34週以降での逆子、④子宮頚管不全、⑤恥骨結合離解、⑥早産の可能性のある方、⑦痔や静脈瘤のある方、⑧ポーズをしていて、違和感や不快感が或る場合は避ける。

1.ボルスターやブロックを敷き、その上に胸の前で合掌し、ガニ股で立ちます。

2.そのままゆっくりとボルスターの上に腰を下ろします。

3.息を吸って背骨を伸ばしながら、ヒジをヒザの内側につけます。

 

4.息を吐きながらヒジで膝の内側を外側に開きいます。
背中は丸めすぎないように注意しましょう。
数回繰り返します。

6.ボルスターの横に座ります。

 

三角のポーズ ウッティタ・トリコーナ・アーサナ

効果:全身を伸ばし活性化、下半身の強化、スムーズに呼吸できる。

 

*できないときは①:目線を上に向けるのが難しい方は、床に向けましょう。

*できないときは②:手をブロックに漬けるまで曲げられない場合は、無理をせず、ヒザや太もものあたりに手を当てるだけでも構いません。

 

1.マットの前に立ち、ブロックを左手に持ちます。

2.右足を大きく後ろに引き、バランスを取る為にマットの右端近くに置いて、息を吸いながら両手を肩と平行になるように伸ばします。

3.息を吐きながら上半身を前に倒し、ブロックを左の横に置きます。

 

4.息を吸いながら両腕を肩と平行になるまで上げ、右の胸を天井に向けるようにします。

5.息を吐きながら手を腰に戻し、吸いながらぶとっくと一緒に身体を起こして後ろの足を前に戻します。
「ターダ・アーサナ」に戻って、反対側も同様に行います。

 

バランスのアーサナ

マタニティヨガのバランスのアーサナは、完全を確保するために、壁のそばで行うのがよいでしょう。

体重増加によってバランス感覚を崩しやすいマタニティ期に、自分の中心軸をことができる。

「1本足の猫のポーズ」も、バランスのポーズの1種です。

 

壁を使ったポーズ

1.「ターダ・アーサナ」の状態から、左脚に重心を乗せます。
右足を太ももの内側、もしくは太ももの上に乗せて、胸の前で合掌、お尻は壁についても構いません。

2.鼻から吸いながら両手を頭上あげ、息を吐きながら手を一ひねり。
息を吐きながら手をおろし、胸の前に戻して右足を下ろします。
反対側も同様に行います。

*できないときは:バランスを崩してしまう場合は、右の足を左足首の横に置いた状態で行っても構いません。

 

シャヴァ・アーサナ

マタニティヨガのシャヴァ・アーサナでは、下だ一静脈を圧迫しないように左側を下にすることが多いですが、妊婦さんの好みで構いません。

上の足はたっぷりと曲げて、ボルスターの上に置くと、お腹が圧迫されません。

1.自分の身体の左側を下にして休みます。
このとき上の足はたっぷりと曲げて、ボルスターの上に置いてあげると、お腹が圧迫されません。
頭の下にはブロックやブランケットを敷きましょう。

2.身体を冷やさないように、身体にもブランケットをかけましょう。

 

パートナーポーズ

2人組みでポーズを行う意味を理解し、正しくプログラムに組み込む。

 

パートナーポーズの効果とやり方

パートナーが配偶者の場合は、相手が妊娠していることを理解し、経験を深めていく手助けになります。

また、クラスの中で、妊婦さん同士で行ってもよいでしょう。

お互いに補助し合いながら安全に呼吸を深め、身体を伸ばしてエネルギーを高める素晴らしい手段になり得ます。

パートナーポーズで大切なのは、相手に自分の感覚を伝えることです。

決して無理をせず、相手をいたわりながら行いましょう。

言葉でコミュニケーションは不可欠です。

 

パートナー 英雄のポーズ

1.2枚のヨガマットを縦につなぎ、向きを逆にして足を開いて立ち、パートナーと足の側面をくっつけます。

2.パートナーから遠い方の足を一歩大きく踏み出し、カカトとカカト、もしくはカカトと土踏まずあたりを目安に一直線にします。

 

3.息を吸いながら両手を開きパートナーの前腕をつかみ、反対側の腕は翼のように広げます。

4.吐きながら外側の足を曲げ、相手の腕を引っ張り深い呼吸をし、息を吸いながらヒザを伸ばします。
元の姿勢に戻り、反対側も行います。
曲げたヒザが内側に入りやすいので、ひざ頭を正面に向けましょう。

 

パートナー 座位のツイスト

1.お互い背中をつけ、寄りかかるようにして楽な姿勢で座ります。

2.息を吸いながら手を広げ、吐きながら時計回りに胸からひねりましょう。
手を相手のヒザの上と自分のヒザの上に置きます。

3.息を吸いながら背骨を伸ばし、吐きながら反時計回りに胸からひねります。
手を相手のヒザの上と自分のヒザの上に置きます。

*ポイント:手を相手のヒザの上と自分のヒザの上に置くことで、充分に上半身をツイストすることができます。

 

パートナー 亀のポーズ

1.楽な姿勢で向き合い合わせに座ります。
恥骨からカカトを30~40㎝離して、自分の足裏と足裏を合わせます。

2.立てたヒザの下から腕を内側から外側に通して、相手の手に触れます。

3.背骨を伸ばしてから、息を吐きながら首の力を緩めて前屈します。
ここで、呼吸を数回繰り返します。
息を吸いながら上半身を起こし、腕を1本1本抜いて、楽な姿勢に戻ります。

*ポイント:相手の手に触れられない場合は、近づけるだけでも構いません。

 

リストラティブのアーサナ

リストラティブのアーサナのリラクゼーション効果を、プログラムに生かす。

 

リストラティブの効果

主に横になって行うリストラティブのアーサナは、マタニティヨガでも大切です。

リストラティブ(restorative)とは、英語で「回復」という意味で、身体や心を回復状態に導いていくことで、リラクゼーション効果をもたらします。

シャヴァ・アーサナもこれに含まれ、クラスの最後に行ないます。

 

寝位の割座 スプタ・ヴィラ・アーサナ

1.2つのブロックを高さを変えて並べ、傾斜をつけてボルスターを置きます。
ヒザを曲げ、お尻をボルスターの端につけて、仰向けにボルスターにもたせまかります。

2.足は開いて割座になります。
両手は、手のひらを上に向け、力を抜いてわきに広げます。

 

寝位の合せき スプタ・バッタ・コーナ・アーサナ

1.2つのブロックを高さを変えて並べ、傾斜をつけてボルスターを置きます。
両方の足のうらをつけ、お尻をボルスターの端につけて、仰向けにボルスターにもたせかかります。

2.両ヒザは床に近づけましょう。
ヒザが床から浮く場合はブランケットを敷くなどして、ヒザを支えます。
両手は、手のひらを上に向け、力を抜いてわきに広げます。

壁に足をあずけるポーズ ヴィパリタ・カラニ

1.壁と平行になるように座ります。
壁との隙間にボルスターを置きましょう。

2.仰向けになり、腰を起点に回転します。
足を壁の方に寄せ、そのまま足をあずけるようにして、5~10分休みます。

*できないときは:足を伸ばせない場合は、曲げていても大丈夫です。

 

チャイルドポーズ

1.ヒザを開いて正座をし、手を前に伸ばしながら前屈します。
首の力を抜いてリラックスし、おでこと床につけて休みます。

2.妊娠後期の方や、お腹の大きい方は、ヒジを曲げて、こぶしを縦に重ねて、その上におでこを休めます。

3.お腹が大きくなって腰に圧迫感を感じる方は、ブロックを縦に置いて、その上におでこをあずけましょう。

*できないときは:お腹を圧迫しないように、ヒジを曲げて軽くおでこを床に触れるだけでも良いでしょう。

妊娠期に起こりやすい症状別の緩和法

リストラティブのアーサナをはじめ、マタニティヨガのアーサナは、妊娠期に起こりやすい症状を緩和することもできます。

ただし、この症状別の緩和法がすべての妊婦さんに適するわけではないので、妊婦さんの症状を聴きながら、ゆっくり、慎重にポーズを摂ることを常に念頭におきながら緩和法を導入してください。

  1. つわり、疲労感、倦怠感の症状緩和:リストラくてぃぶのアーサナ
  2. 滋養強壮、エネルギーの活性化:立位のアーサナ
  3. 手足のむくみ:壁に足をあずけるアーサナ
  4. 肩こり:牛の顔のポーズ、下を向く犬のポーズ
  5. 足のつり:下を向く犬のポーズ
  6. 坐骨神経痛:合いせきのポーズ、寝位の合せき

 

クラスの構成

基本的な構成と時間配分都会的な雰囲気作りを学ぶ。

 

クラスの時間と配分

クラスの時間構成は、スタジオやサロンなど、主催者の意向にも影響されますが、45分、60分、75分、90分などの設定が可能です。

どの時間配分でも必須構成要素は、呼吸法、座位のポーズ、手とヒザをつくポーズ(テーブルトップ)、立位のポーズ、リストラティブのポーズ、シャヴァ・アーサナです。

そして何より大切なのは、クラスを構成するために、生徒のエネルギーレベルを見極めることです。

つまり自分がクラスの内容を準備していても、参加している妊婦さんのレベルにそぐわないと感じたら、クラスの内容の変更を即時に行なえる柔軟な姿勢が必要です。

自分自身が妊婦さんに対して思いやりとサポートする心を忘れずに、即時反応できるためには、まず自分の中の引き出し=許容と包容力、知識と経験の積み重ねが必要不可欠になります。

 

クラスの構成例
  1. マタニティ・チェックから始める 10分
  2. 呼吸法 5分
  3. 座位、手とヒザをつくポーズ、ヒザ立ちのポーズ、チャイルドポーズ 10~15分
  4. 立位の呼吸、太陽礼拝、チャイルドポーズ、立位のポーズ 10~15分
  5. 骨盤底筋エクササイズ 5分
  6. (パートナーポーズ 10分)
  7. 座位のポーズ 10分
  8. 休息 10~20分

 

注意すべきこと

妊婦さんの指導には、特に注意が必要です。

  1. 安定期に入る16週以降の方を対象にする
  2. 主治医や担当助産師からのヨガをしてもよいという承諾や、家族の同意を得てもらう
  3. クラスに初参加の際は、スタジオや主催者側の用意した同意書にサインしてもらう
  4. お腹周りのゆったりとした服装で快適に動けるウェアを着用してもらう
  5. 強いねじりのポーズ、うつ伏せのポーズ、強い後屈のポーズ、足が床につかない逆転のポーズ、妊娠中期以降の長時間の仰向け、バランスのポーズの長時間の保持、長時間のホールドなどは避ける

 

クラスの雰囲気づくり

マタニティヨガでは、清潔な環境でのクラスづくりを心がけます。

スタジオやサロンの温度や湿度にも、通常のヨガクラス以上に気を付けましょう。

照明はやわらかい間接照明がおすすめです。

キャンドルも使用できますが、スタジオや主催者に事前に確認をとります。

ただし、マタニティヨガではアロマを使用するのは避けましょう。

音楽を使用する際は、自然界の音(水の音、波の音、鳥のさえずりなど)、またはリラックスできるクラシック音楽やヒーリングミュージック等を使います。

講師として聞いていても心地よいことが前提です。

事前にリラックスできる音楽を集めた音源を作成し、クラス内容によって使い分けられるようにしておくとよいでしょう。

クラスを始める前には、子どもに関する詩を読むと、より強く、赤ちゃんとのつながりを感じることができるでしょう。

クラスの後は、水や白湯を用意しておくと、妊婦sン同士もリラックスして会話が弾みます。

妊婦さん同士が仲良くなると、結果としてクラスの出席率が良くなります。

 

クラスの管理

妊婦さんの体調を把握するためにも、クラスが始まる前に、マタニティ・チェックシートに記入してもらうとよいでしょう。

このマタニティ・チェックシートには、クラスの日付、名前、子どもの数、既往歴、出産予定方法、薬の有無、産院、妊娠週数、お腹のハリがあるか、睡眠がとれているか、強の体調、担当講師のサイン欄、備考欄等を設けるとよいでしょう。

マタニティ・チェックシートをもとに、妊婦さんの体調を確認します。

 

コミュニケーションのとり方

チェックシートを活用して体調を把握し、安全にクラスを運営する。

 

マタニティ・チェックシート

クラスに初めて参加される生徒は、ヨガ初心者の方も多いでしょう。

そういった場合、生徒も新しいことへの緊張と期待が入り混じっていることが多いので、まず思いやりの気持ちで生徒をクラスへ向かい入れます。

クラスでは呼吸を大切にしていること、妊婦さん自身の心地よさが大切であり、身体的柔軟性のエキスパートをもおく的としている事ではない旨を伝えましょう。

一人ひとりの妊婦さんの体調を把握することは、ほかのスタイルや流派のヨガのクラスよりも、特に気を付けていくべきことです。

マタニティ・チェックシートを利用しながら、妊婦さんの既往歴、妊娠週数、出産経験、前回の不調火kらの径か、今日の調子などをきちんと把握しましょう。

妊娠した女性の身体は日々変化を遂げていきますので、きめ細やかな経過観察が不可欠です。

 

マタニティ・チェックシート

名前既往歴妊娠週数出産経験前回の不調からの経過今日の調子
      
      
      
      

 

プロップスの紹介と使用方法

プロップスを活用し、無理なく安全にポーズを行うように指導する。

 

プロップスの活用

マタニティヨガでは、様々なプロップス(補助具)を使います。

一例を紹介しましょう。

ヨガマット、ボルスター、ブロック、プランケット、椅子、壁、授乳用クッション、枕などはもちろん、パートナーや友人(時運が信用できる人)も、広い意味でプロップスといってかまいません。

 

 

ボルスター

妊婦さんの身体身体を支え、リラックスさせます。
家庭ではブランケットを丸めて、ひもで絞って代用してもよいでしょう。
スクワットのときに下に敷いたり、足を壁に立てかけるポーズ(ヴィパリタ・カラニ)などで、腰をサポートするために、腰の下にボルスターを置いたりします。

 

 

ロック(ヨガブロック)

座位の呼吸法、ポーズ、瞑想の時に、お尻の下に敷くことで、腰への負担を軽減します。
立位のポーズ(三角のポーズやスクワットなど)での補助具として使ったり、横向きのシャヴァ・アーサナのときに、枕代わりにしたりします。

 

 

ヨガベルト

胸や肩を開くポーズで補助具として使うことができるほか、前屈などのポーズで足裏などにひっかけて使用します。
ボルスター代わりにブランケットをヨガベルトでしばることもできます。

 

椅子

妊娠後期などで床に座ることが困難なときなど、椅子に座って上半身のやわらかいツイスト、手首回し、首回しなどを行います。
椅子の背を持ちながら、脚のストレッチを行うこともあります。

 

授乳用クッション

腰にはめることができるドーナッツ型のクッションです。
シャヴァ・アーサナを家で行うとき、ボルスター代わりに使えます。

 

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