ルーシーダットンは、元々タイの各地にいたルーシー(仙人)たちが、厳しい修行や長時間の瞑想によって痛めてしまった体をいやすための調整法であったといわれています。
ルーシーダットンの歴史は、タイに仏教が伝わった紀元前の頃から修行者達に用いられてきたものでした。
タイで伝統的に行われたルーシーダットンですが、18世紀後半に起きたビルマ軍の侵攻により、保管されていた文献が消失してしまいます。
そこで、記録として残すために知識や情報が集約され、ルーシーダットンの動きを真似た像が、ラーマ1世によってワット・ポーに作られました。
しかし、これらの像は粘土や謹白などの材質で疲れていたため非常に壊れやすく、当時軟体作られたかは定かではありません。
1830年ころになると、ラーマ3世によって、新たに亜鉛や錫の合金で80体もの像が作られました。
像のポーズを見て、それに合わせて作られた詩を読むことで、ポーズを再現することが出来たといわれています。
しかし、その後に起きた戦争による破壊や盗難によって、その多くが失われてしまいました。
現在、ワットポーには24体の像が残されています。