国民病といわれる糖尿病、予防するには食生活を改善
いまや国民病ともいわれる糖尿病。
2014年の国民健康・栄養調査によると糖尿病が強く疑われる者の割合は、男性で約16%、女性で約10%で、2006年の調査に比べて増えています。
血糖値とは、血液中のブドウ糖の量の値。
糖尿病は、高血圧が持続して血管障害を起こし病気で、その9割以上は遺伝的資質にストレスや食習慣、運動不足などの生活習慣が加わって発症する。
2型糖尿病です。
そこで重要になるのが、血糖値の上昇を抑えるような食事の摂り方。
血糖値を上手にコントロールすることは、糖尿病の予防や悪化防止だけでなく、脳血管疾患や心疾患の予防につながります。
食べ方と血糖値の変化
食事のしかたと食後の血糖値の関係をあらわいたもの。
糖質(そば)だけをとると血糖値は急上昇しますが、ドレッシング付きの野菜を食べてから糖質(ごはん)をとると、血糖値は上昇は緩やかになります、
正常な空腹時血糖値は80~110mg/dLなので、野菜から食べると高血糖の状態にほとんどならずに済みます。
野菜単独よりもオリーブ油など油脂と一緒の方が上昇を抑えられるようです。
糖質を減らして血糖値の上昇を防ぐ
血糖値の上昇を抑える食生活のポイントは、糖質の摂取のしかたと摂取量の制限です。
糖質は炭水化物から食物繊維を除いたもので、ご飯や、パン、麺類などの主成分。
食後の血糖値を最も上昇させるのは糖質で、たんぱく質と脂肪は上昇してもわずかです。
料理を食べるときは野菜類、主菜(肉、魚など)、主食(ごはん類)の順にすると、糖質の吸収を遅くします。
糖質制限はダイエットにも応用できます、
極端な糖質制限でなければ体調を崩すことなく、効果もあります、
肥満でない場合は、1日の総摂取エネルギー量は変えずに糖質を減らします。
肥満があれば、糖質もエネルギー量も減らします。
血糖値を上げない食事
ゆるやかな糖質制限食
糖質の多い食品を減らし、糖質の少ない食品を食べるようにします。
糖質の1日の摂取量を約200gにした場合の食事のあり方です。
野菜をはじめとするおかずにも糖質は含まれるので、主食はご飯なら1食あたりで女性は小ぶり茶碗1杯(100g)、男性は茶碗1杯(130g)に控えます。
糖質の多い食品
ご飯、パン、ラーメン、パスタ、うどん、シリアル、お好み焼き、イモ類、カボチャ、春雨など
糖質の少ない
こんにゃく、しらたき、大豆、大豆製品(豆腐、おから、納豆)、肉、魚、卵、果物の野菜など
糖尿病の場合の糖質制限食
糖尿病の糖質制限は、カナダおよびアメリカの糖尿病学会は1日130g、エネルギー比で45%程度を推奨しています。
日本糖尿病学会は50~60%を推奨。
個々人に合わせて行いますが、悪化を防ぐ効果は高いとされます。